TOHO シネマズ⽇⽐⾕ 満員御礼。『リバー、流れないでよ』初⽇舞台挨拶レポート

TOHO シネマズ⽇⽐⾕ 満員御礼。『リバー、流れないでよ』初⽇舞台挨拶レポート

6 ⽉ 23 ⽇(⾦)、TOHO シネマズ⽇⽐⾕にて、『リバー、流れないでよ』の初⽇舞台挨拶が開催。藤⾕理⼦、⿃越裕貴、中川晴樹、近藤芳正、⼭⼝淳太監督が登壇。Filmarks でもトレンド1位を記録するなど、話題沸騰中の本作。上映後の会場にキャストが登場すると、満席の会場からは⼤きな拍⼿が贈られた。

リバー、流れないでよ

■ 映画『リバー、流れないでよ』初日舞台挨拶レポート

▼TOHO シネマズ日比谷

2 分間を何度も繰り返す本作に絡め、藤⾕は「ミコト役の藤⾕理⼦です」と 3 度繰り返すと、中川は「藤⾕! ループしてる! ⾃⼰紹介がループしてる!」とツッコミ。藤⾕は「失礼いたしました(笑)」と笑い、改めて「こんなたくさんの⽅がいらっしゃってることに今、ちょっとびっくりして緊張しておりますが、今⽇は本当にありがとうございます」と挨拶した。

リバー、流れないでよ
藤⾕理⼦


⿃越は「念願のヨーロッパ企画さんの作品に参加ということで、本当に僕にとって⼤切な作品になりました」としみじみ。劇中で、⼊浴中にタイムループに巻き込まれるスギヤマを演じた中川は「ほぼ裸で頑張りました」と撮影を振り返り、笑いを誘った。


また「2 年半ほど前に京都の⽅に移住した」と明かした近藤が、京都・貴船で撮影された本作への出演について「この映画、交通費と宿泊がいらないということでオファーいただきまして、移住して良かったなと思いました(笑)」とジョークを⾶ばすと、⼭⼝監督は「気まずい暴露が⾊々⾏われましたけど(笑)」と苦笑。


続けて、「このように満員御礼をいただきまして、本当にありがとうございます。本当に夢のようです。今⽇の初⽇は、たくさん応援いただいた⽅だったり、クラウドファンディングしていただいた⽅だったり、⾊々な⽅の⽀えでここまで来れました。本当に感謝申し上げます」と感謝を⼝にした。


さらに⼭⼝監督は、ヨーロッパ企画の前作『ドロステのはてで僕ら』に触れ、「それも 2 分がテーマで、2 分先の未来を教えてくれるテレビが出てくるお話を、70 分ワンカットでやるという難しい映画
を作ったんです」と説明。その『ドロステのはてで僕ら』が国内外で好評だったことを受け、ヨーロッパ企画の映画第 2 弾として本作を製作することとなった、と経緯を語った。

リバー、流れないでよ
⼭⼝淳太監督


脚本の感想を聞かれた藤⾕は「私はこの舞台になった貴船出⾝でして、よく知っている⼟地」と明かし、「脚本に、キャラクターがどこにいるかの“図解”が載っているんですが、読むとロケーションが浮かぶわけですよ。普段、映画でも脚本を読んでロケーションが浮かぶってあまり経験しないことなので、『不思議だなぁ』と思いながらも、やっぱり脚本がすごく⾯⽩くてガーッと読んでしまいました」と告⽩。


⼀⽅、同じ質問に⿃越は「念願のヨーロッパ企画さんの作品だったんで、1 ⼈で家でニタニタしながら脚本を読んでいた。そんな⾃分は相当気持ち悪かったと思います(笑)」と答えた。

リバー、流れないでよ
⿃越裕貴


裸のシーンが多い中川は「最初、上⽥の話では『裸ですが、すごくおいしい役です』ということだったので、『おいしい役ならいいだろう』と出たんですけど、10 年に⼀度の⼤寒波が起きまして、とっても寒かったです」と吐露。 ⾵邪をひかなかったかと⼼配されると、「⾵邪はひかなかったです。(旅館の)ふじやさんの⽅でお⾵呂を毎⽇温めていただいて、⼤浴場に俺⼀⼈、中川専⽤⾵呂をご⽤意いただいていたので、全然⼤丈夫でした!」と明かした。

リバー、流れないでよ
中川晴樹


近藤は本作について、「とても本が⾯⽩くて、『これは絶対にヒットするんじゃないかな』とは思っていました」としつつ、観客席を⾒渡し「こんなに集まっていただいて、僕は出ているだけなんですけど、実はちょっと感無量でございます」と満員御礼の劇場に感激していた。

リバー、流れないでよ
近藤芳正


劇中で繰り返される 2 分に関しては、⼭⼝監督が「『ごめんなさい、10 秒オーバーしたので NG です』とか『5 秒ショートしたのでもう⼀回お願いします』とか、延々やっているんです」と実際に 2 分間のシーンとなるよう、何度も撮り直しがあったことを紹介。⿃越は「僕、『本当にループを抜け出せへんねや』という実体験をずっとしているような感じでした(笑)」と笑い、中川は「芝居が良かったかどうかじゃないんですよね。『良い芝居できた!』と思っても、2 分を超えてたらだめだから、判断してるのは監督じゃなくて時計なんですよ!」と続いた。


「こんな 2 分だったら永遠に繰り返してもいいという“理想の 2 分”はあるか」という話題では、⿃越が「僕はずっと貴船神社を参っていたい。それくらい本当に良い場所なんですよ。⼈間がリセットされる感じ」と語り、近藤は「⼀⽇の最後に⼊るお⾵呂が⼤好きなので、お⾵呂に⼊った瞬間にすべての幸せを感じるんです」と⾔い、⼊浴中にタイムループに突⼊した劇中のスギヤマを羨んだ。


そして藤⾕は「私は本当に、⼆度寝が好きで、わざわざアラームをそれこそ 2 分おきにかけて⼆度寝し続けるぐらい⼤好きなので、⼆度寝の 2 分を⼀⽣繰り返したい」とにんまり。旅⾏が⼤好きだという⼭⼝監督は「⾏きたかったホテルに⾏って、部屋に最初に⼊って、『ふぅ』ってなる時あるじゃないですか。ベッドにとりあえず腰掛けるみたいな。あれ」と思いを馳せ、中川はハマっているドラマのオープニング曲とエンディング曲をずっとループしていたい、と語りつつ、「皆さんにとって、この『リバー、流れないでよ』のくるりさんの『Smile』という曲がそうなったらいいな」とまとめた。

リバー、流れないでよ


最後にキャストそれぞれがコメントを求められた場⾯では、藤⾕が「つい数ヶ⽉前までは、こんな⾵に皆さんの前に⽴つどころか、皆様に⾒ていただくことすら諦めかけていたくらい、こんな世界線があるなんて思ってなかったくらいだったものですから、今こうやって皆さんに『リバー、流れないでよ』をお届けできることが本当に本当に幸せでたまりません。ここで終わりではなくて、今ここにいらっしゃる皆様に、もっと良いご報告だったり、素敵な話をお届けできるように、これからも頑張りますので、引き続き応援していただけると嬉しいです」と改めて感謝。


⿃越は「10 年に⼀度の⼤寒波もあって、撮影が中断になったりもしたんですけれども、現場で上⽥(誠)さんがその場に応じて脚本を書き換えながら、奇跡のような作品になっています。誰も真似
のできない作品になっています。仲良くない友達を連れていっても、もしかしたらこれを⾒た後、奇跡のように仲良くなったりするかもしれない奇跡が詰まっていると思いますので、ぜひ⼝コミをよろしくお願いします」と呼びかけた。

リバー、流れないでよ


中川は⾃⾝のこれまでの俳優活動を思い返しながら、「街を歩けなくなるかも」「⼈⽣変わるかも」と思えるほどの⾃信作に巡り合いながらも、今までは⼈⽣が変わらなかったと告⽩。その上で、「僕らヨーロッパ企画は今年で 25 周年。この『リバー、流れないでよ』は、僕らにとって本当に⼈⽣を変えるくらいの熱を持って作って、ひょっとしたらそうなるんじゃないかと思うくらい、僕らは⾯⽩いものができたと思っています」と胸を張った。


近藤は「みんながトラブルに巻き込まれながらも、それでも『前に進もうよ』と戦っている姿を⾒ていました」と本作が公開に⾄るまでの紆余曲折を回顧。「6 ⽉公開は決まっていたので、そこに合わせて絶対公開しなきゃいけないんだけれども、みんなのスケジュールもなかなか合わなかったりとか、いろんなことがあったりして」と語り、「僕は髭を⽣やしていたんですが、違う撮影が⼊っていて、どうしても髭を落とさなきゃいけなくて。それもメイクさんの⼒で髭を⽣やしていただきました。映像で⾒ても全然わからないと思うんですけれども、本当にスタッフキャストが⼀丸となった作品です」と⼒を込めた。


⼭⼝監督は「⾮常にニッチな作品であるとは思っているんですけれども、世界に向けて放っても⾃信を持てるようなエンターテインメント作品だと思って、僕らは⾼い志も忘れず、でもインデペンデントの魂も忘れず、というような感じでずっとやってきております」とヨーロッパ企画の姿勢を伝え、「これはたぶんリメイクすることも難しいような、唯⼀無⼆のタイムループ作品が出来上がったと思っております。最初に⽬撃していただいた皆様には、数年後に⾃慢していただけるような機会にできればと思って、これからこの映画を⼤きくしていこうと頑張っていきますので、これからも応援のほど、よろしくお願いできれば幸いでございます。本⽇はどうもありがとうございました」と⼒強く締めくくった。

取材・⽂・撮影:⼭⽥健史

▼複数個所で舞台挨拶

なおこの⽇は⽇⽐⾕以外にも、東京と京都で舞台挨拶を開催。下北沢トリウッドには、藤⾕、諏訪雅、中川、⼭⼝が、ヨーロッパ企画のお膝元である京都シネマには、⽯⽥剛太、酒井善史、永野宗典、原案・脚本の上⽥誠が、そして彼らの事務所“ヨーロッパハウス”にほど近い京都・⼆条の TOHO シネマズ⼆条には、⽯⽥、酒井、永野、上⽥のほか、旅館の⼥将キミを演じた本上まなみも登壇した。全ての会場も満員御礼が続出!

24 ⽇以降も全国各地でヨーロッパ企画メンバーの舞台挨拶ツアーを実施する。

リバー、流れないでよ
京都シネマ


■ 作品概要

映画『リバー、流れないでよ』

▼STORY

舞台は、京都・貴船の⽼舗料理旅館「ふじや」。
仲居のミコトは、別館裏の貴船川のほとりに佇んでいたところを⼥将に呼ばれ仕事へと
戻る。
だが2分後、なぜか再び先ほどと同じく貴船川を前にしている。
「・・・・︖」
ミコトだけではない、番頭や仲居、料理⼈、宿泊客たちはみな異変を感じ始めた。

ずっと熱くならない熱燗。なくならない〆の雑炊。永遠に出られない⾵呂場。
⾃分たちが「ループ」しているのだ。しかもちょうど2分間︕
2分経つと時間が巻き戻り、全員元にいた場所に戻ってしまう。
そして、それぞれの“記憶”だけは引き継がれ、連続している。

そのループから抜け出したい⼈、とどまりたい⼈、それぞれの感情は乱れ始め、
それに合わせるように雪が降ったりやんだり、貴船の世界線が少しずつバグを起こす。
⼒を合わせ原因究明に臨む皆を⾒つつ、ミコトは⼀⼈複雑な思いを抱えていた―――。

出演︓
藤⾕理⼦
永野宗典 ⾓⽥貴志 酒井善史 諏訪雅 ⽯⽥剛太 中川晴樹 ⼟佐和成
⿃越裕貴 早織 久保史緒⾥(乃⽊坂46)(友情出演) 本上まなみ 近藤芳正


原案・脚本︓上⽥誠
監督・編集︓⼭⼝淳太
主題歌︓くるり「Smile」(Victor Entertainment / SPEEDSTAR RECORDS)


⾳楽︓滝本晃司
撮影︓川越⼀成
照明︓徳永恭弘 藤川達也
録⾳︓平川⿎湖 倉貫雅⽮
美術︓相⾺直樹
装飾︓⾓⽥綾
⾐装︓清川敦⼦
ヘアメイク︓松村妙⼦
助監督︓渡邉新之輔
撮影協⼒︓料理旅館 貴船ふじや 貴布禰総本宮 貴船神社
宣伝美術︓三堀⼤介(SIREN Inc.)
スチール︓濱⽥英明
宣伝プロデューサー︓平井万⾥⼦
宣伝協⼒︓ニッポン放送
プロデューサー︓⼤槻貴宏
配給︓トリウッド
友情配給︓東宝ライツ事業部
製作︓トリウッド ヨーロッパ企画
2023年/カラー/5.1ch /86分. © ヨーロッパ企画/トリウッド 2023
https://www.europe-kikaku.com/river/

https://twitter.com/river_europe

2023年 6⽉23⽇(⾦) 全国順次ロードショー

リバー、流れないでよ

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