1月27日、渋谷ユーロライブにて映画『除霊女』の特別上映イベントが開催。本作の第一話の上映に加え、監督・キャストによる舞台挨拶。主題歌を歌うPINONによるライブが行われた。
舞台挨拶の登壇者は、髙橋栄一監督、菅井玲、滝川大地、野田英治、鈴木聖奈、小沢まゆ、今谷フトシ。本作製作の経緯やエピソードを語った。
映画『除霊女』は、COLLABO+とスタジオモノロンのコラボにより制作された作品。今回のイベントで上映される第一話(35分)に続き、第二話以降が3月以降に15分のドラマ形式での配信で予定されている。
■映画『除霊女』
◆ストーリー◆
平安時代から、人に憑く「虫」を除霊している藤堂家 当主・藤堂千草。
カメレオンにされた祖父・藤堂戦国と共に「泣き虫」「浮気虫」「かんしゃく虫」など、現代に巣くう様々な虫を除霊していく。
◆あらすじ◆
除霊女の千草(菅井玲)が経営する人生相談バー『虫籠』に、泣き虫に取り憑かれた女・蜜柑(鈴木聖奈)が来店する。
恋人の神谷渉(滝川大地)の浮気癖に悩まされているらしい。
蜜柑の除霊を終えた千草だが、祖父・戦国(声・今谷フトシ)の命令で渋々浮気男を探すことに。
徹矢(野田英治)に背中を押され、無事に浮気男を除霊した千草だが、浮気男の背後に怪しい組織の影を感じる。
謎の女・シホミ(小沢まゆ)の正体は一体?
そこへ、お邪魔虫に取り憑かれた女・安さゆり(根矢涼香)が来店する…
■舞台挨拶
▼髙橋栄一監督、菅井玲さんからの企画の説明
-冒頭、髙橋監督は、本企画について次のように語った。
髙橋栄一監督
この『除霊女』は僕が代表を務める「スタジオモノロン」という映画を作っている団体と、菅井玲さんが代表を務めるCOLLABO+のお三方という役者のチームと僕ら映画のチームが共同で制作した、企画から一緒に始めたものです。
コロナ渦の一昨年の暮れから「何かやりたいですね」という話から始まって、ようやく今日こうやって上映までたどりつけて感無量です。
-続けて、菅井玲さんは初めてスクリーンで本作を観た感想と、今後の予定とゲスト出演者について説明し、髙橋監督が補足した。
菅井玲
私も本編を初めて通して、スクリーンで観ました。自分の芝居を改めて観て、胸のざわめきが止まらなかったです。みなさんはどうだったでしょうか?コメディといってもちょっと変わった感じだと思います。観終わってみて「これで終わったの?」という感じだったと思うんですけど、これは実は第1話で連続ドラマで展開していく予定です。
今回は初回スペシャルみたいな感じで約40分なんですけれども、次からは15分程度の映像作品として配信していく予定です。
第一話のゲストにはインディーズ界のミューズである根矢涼香さん(『シュシュシュの娘』、『ネヤカン』)。第二話には蜷川作品常連の石井愃一さん。第三話には、皆川暢二さん(『メランコリック』、『ポプラン』)。第四話には、『カメラを止めるな!』のしゅはまはるみさんがゲスト主演として登場していただきます。
髙橋栄一監督
今回は除霊をしていくという内容なので、毎回何かに憑かれた人、今回も除霊はしていない人たちがいっぱい出てきたと思うんですけど、それが主演ゲスト出演として出ていただく方たちにそこを演じていただきながら、千種がそれを除霊するのかしないのかっていうような話のドラマをWeb(YouTuberのAmazon Primeなのか検討中)で観られるようにしていきたいと思っています。3月後半を目指して今制作中ですのでぜひぜひよろしくお願いいたします。
-ゲスト出演者の方のキャスティングについては、髙橋監督ではなく、COLLABO+のメンバーが現場で一緒にお芝居をした人に対して、一緒に作品を作りたいと思った役者さんたちに声がけをして話を進め、今回は、自ら主導で積極的に行動をしている役者をキャスティングしているそうだ。
▼ゲスト出演者の登壇
-鈴木さんは、憧れだった菅井さんとの共演について「10年以上前から玲さんは私の憧れでした。ご一緒させていただけて、すごく温かい気持ちでいっぱいです。」と喜びを語った。
また、高橋監督から、キャスティングについて質問された菅井さんは、次のように語った。
菅井玲
小沢まゆさんとは、以前映画で共演させていただきました。その時にそんなに多くは話していないのですが、とても心に残る女優さんでした。私が調子のいいことを話していると、「それってどういう意味?」と尋ねられて、ドキッとすることがありました。
この人の前では嘘をつけないなと思いました。ミステリアスな魅力あふれる女優さんで、映画のことをよく知っていて、いつか自分が作品を創る時は小沢まゆさんに出演していただきたいと思っていました。
-髙橋監督は、小沢まゆさんが出演されることで、脚本の内容がどんどん膨らんでいったことを語った。奥田瑛二監督の『少女 ~an adolescent』(2001)での小沢さんを観た髙橋監督は当時のことを“突き刺された”と感じたという。そんな小沢さんが自分の作品に出演することに、何かの間違いじゃないかと思い、「まさかご一緒できるようになるとは思わなかった」と語った。
また脚本が初稿からどんどん変わっていくことについての感想を質問された小沢さんは次のように語った。
小沢まゆ
脚本を渡してもらった時には、もう聖奈ちゃんの泣き虫ということは決まっていました。聖奈ちゃんとは一緒に仕事をしていたので、その役にぴったりだなと思いました。
とても不思議な話と、ちょっと飛んだ内容があるから、私が現場に入って一番最初に訊いたのは、「みなさんがどんなテンションでお芝居をされていますか?」でした。
私だけが浮いてしまうような感じがしていて、どれくらいのテンションでやっているか訊いたら、「みなさん、テンション高めでやってくださっています。だけど、決してふざけていません。」という返事だったのを覚えています。
-泣き虫に取り憑かれた女の役だった鈴木さんは泣きすぎて、メイクが無くなってしまったという。
その役を演じてみた感想を鈴木さんは次のように語った。
鈴木聖奈
泣いてばかりでしたが楽しかったです。やり過ぎて作品を壊してしまっても良くないと思いながら、せっかくいただいた愛らしい役なので、ギリギリまで行きたいと思っていました。大丈夫かなと思っていましたが、スタッフのみなさんが温かく見守ってくれたので、ついて行かせていただきました。
▼PINON ライブ(生演奏)
PINONさんへの声がけも菅井玲さんから行われたという。
PINONとの出会いについて、菅井さんは次のように語った。
菅井玲
ぴのんちゃんは私が出演した転換の時に毎回弾き語りを生演奏でする舞台で、その時のエンディングにオリジナル曲を作ってくださいました。それを稽古場に持ってきた時に「すごいこの人!」というライブ感で持ってきてくれました。
ぴのんちゃんも、いつか自分の作品を創る時は、何かしらで関わっていただきたいなと思っていて、今回何年ぶりという時を経て実現しました。
映画『除霊女』主題歌・エンディングテーマ 「Call your name」
PINON 生演奏ライブ
■概要
【COLLABO + 】
コラボプラスとは、俳優野田英治・菅井玲・滝川大地(庄大地)の3人のユニットBlooƵ!が様々なクリエイターやアーティストとコラボして「ものづくり」をしていく会社。
【スタジオモノロン】
2020年4月 に発足した映画制作チーム。
「映画は享楽」をモットーに、映画作りを通して面白いと思える感覚を探求する。
現在 YouTube にて毎週作品を発表中。
キャスト・スタッフ
出演:菅井玲 滝川大地 野田英治 鈴木聖奈 小沢まゆ 今谷フトシ 根矢涼香
監督:髙橋栄一
脚本:望月亮佑
主題歌:PINON
企画・制作:コラボ+スタジオモノロン
■Website
https://www.studiomonoron.com/
■Twitter(@studiomonoron)
https://twitter.com/studiomonoron
■Instagram(studiomonoron)
https://www.instagram.com/studiomonoron
■YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=MnnjvOjOaF4