4月29日(土)、池袋シネマ・ロサにて、映画『エスパーX探偵社 ~さよならのさがしもの~』の初日舞台挨拶が行われた。舞台挨拶には、末原拓馬、佐伯大地、松井りな、秋月三佳、岩井拳士朗、木場明義監督が登壇、そして、本作にも出演する吉田蒼が司会を務め、撮影時のエピソードや本作の魅力を語った。
■ 映画『エスパーX探偵社 ~さよならのさがしもの~』の初日舞台挨拶
▼脚本を読んだ感想。完成した作品を観ての感想
司会:吉田蒼
脚本を読んだ感想と、実際この映画になって、観ての感想をいただいてもよろしいでしょうか?
末原拓馬
脚本を読んだときは、超能力モノというところで、荒唐無稽な話だなっていう(既成概念的なもの)がやっぱり最初はあるじゃないですか。
でも、そんなに“アベンジャーズ”していなくて、非常に下町情緒あふれる作品なので、自分が演じるという意味で、どっちに寄せるのかな…。突拍子もない世界を表現するような芝居をしなきゃいけないのかな…どうかな…。ということでかなり悩みしました。
でも最終的に人間寄りにした方がいいなという結論に至り、むしろ柔らかくっていうか、すごい揺らぎが出るように、何で超能力の意味があるんだろうといったことを家族とも話して考えました。
やっていると、超能力シーンはあるにはあるけど、結局は普通に人間の話だなというところがありました。
出来上がったものを見てみると、ちゃんと映画になったな…という感じでした。見えていない部分はいっぱいありますから。
でも本当に目の前にいる俳優と、持っている役の持っていてるものをひたすら自分の中に煮詰めて、その場その場でやっていったらちゃんと繋がっていたと思います。
司会:吉田蒼
佐伯さんはいかがでしたか。
佐伯大地
僕は、超能力の物語だよって聞いて、(脚本を読んだら)僕は超能力使えないんだなって思いましたね。超能力の映画だったら、超能力使いたくない?使いたいですよね?
俳優さんの仕事のいいところって自分の人生にないものを演じられるみたいなことじゃないですか。
超能力者なんて、やりたいじゃないすか。
司会:吉田蒼
あらすじにも書いてありますが、藤村蘭子役の秋月さんは超能力を使える側なんですよね。役作りについてお伺いできたらと思います。
秋月三佳
やっぱり超能力を使いたいと思っていて、そうしたら殺人鬼の役だったので、見ていただいたらわかるんですけど、結構ノリノリでやらせてもらってます。
役作りの面でいうと、さきほど末原さんもおっしゃっていたんですけど、あまりクレイジーになって、お客様の感想が「うわー、こういうのっているよね」といった感じにならないように、人間味を大事にして、“まだ自分探し中の子”のように、ちょっと好きになれるキャラにできたらいいなって思いながら演じました。
▼撮影を救った松井さんのサービス
司会:吉田蒼
松井さん、今回の撮影はかなりタイトだったと思いますが、その中でエピソードがあれば聞かせてください。
松井りな
撮影スケジュールは1週間ぐらいで短い間に、カット数が本当に多いんですけど。ピリピリして、監督はこんなにマイルドに見えるんですけど、焦っていまして、不安そうな顔をしていたので、おうちでのシーンの撮影の合間に、撮影の小道具で芋煮みたいものがあったので、笑顔になってもらおうと思って、監督にそれを「あーんとかしましょうか?」っていったら、満面の笑みになってくれて、そのおかげでこの映画が出来上がりました。
▼末原さんの差し入れで…
末原拓馬
俺はみんながバテてているときに、「RedBull」をいっぱい買っていって、皆さんに飲んでいただきました。
だけど、監督にあげたのは、「CHILL OUT」という(リラックスする)やつで、それをあげたら監督がめちゃくちゃ眠くなっちゃって、末原くんのせいで寝る!って言ってました。
▼「超能力」の映画を撮影するにあたって意識したことは?
司会:吉田蒼
「超能力」のドラマですが、そういった部分で意識して撮影されていましたか。
木場明義監督
そうですね、楽しく見れる作品、エンタメ作品にしたい部分がちろん前提としてありつつも、物語としては喪失をテーマにしています。
物語を動かしていくメインの方々はみんな、誰か大切な人をなくしてたりするものがあって、それを押し隠すような形で明るく振舞っていたり、失ったものに対する行動の違い・人のそれぞれの違いを見ていただければなと思います。
▼岩井さんが語る本作の魅力
司会:吉田蒼
今のを受けて、岩井さん、この映画の魅力をお願いします。
岩井拳士朗
映画の魅力…。
不器用な人が作る作品というものはいいんです!いい作品が多いんです!温かいです!
この作品もすごい温かいと思います。現場も時間がなかったり、スタッフの数が少なくて、みんなバタバタしていたんですけど、その中でもみんな本当に協力し合って、一致団結していました。
最初は、みんな距離があるかなという感じだったんですけど、撮影が進むごとにどんどんとみんなが一丸となっていって、チームになってきて、それで作り上げた映画なので、僕はすごいあったかい作品だなと思います。
作品自体も超能力やアクションや、謎解きだとか、いろいろな要素が詰まっています。盛りだくさんです。本当に観ていて、ワッと楽しくなれるような作品だと思います。
気楽に観れて楽しめる作品が僕はすごい好きなので、皆さんも今日は楽しかったなと思って帰ってもらいたいです。
▼どのキャラクターを演じてみたかったか
司会:吉田蒼
いろいろなキャラクターが出てきたと思いますが、「実はあのキャラクターをやりたかったんだよな」といった話をネタバレにならない範囲でお願いします。
佐伯大地
やっぱり探偵っていいですよね。
末原拓馬
探偵役をやれたのは楽しかったですね。
佐伯大地
僕は超能力者が1番目にいいと思っていて、その次が探偵がいいなと思っていました。3番目は刑事で、「3番目か、まあまあいいか…」って。
松井りな
私は超能力を使えない側だったので、超能力が使いたかったですね。
秋月三佳
2人組が出てくるじゃないですか。人の視界を奪えるみたいなのって、いたずらにめちゃくちゃ使えそうだなと思いました。あの超能力の役は、やりたかったですね。
佐伯大地
でもどのタイミングで使う?パーン☆ってやると、目がぱっと見えなくなるやつでしょ?
秋月三佳
目の前の人が食べてるケーキが美味しそうだったら、パーン☆ってやっちゃうみたいな。
毎日少しずつ、他人の美味しそうなものを…。
▼使ってみたい超能力(?)。監督の夢。
司会:吉田蒼
秋月さんは、今回はハードな超能力を持つ役でしたが、こんな超能力を使ってみたいといったものはありますか?
秋月三佳
なんだろう…饒舌になりたい…
末原拓馬
それは普通の能力ですね。
佐伯大地
普通の人間としてのスキルですね。(今日の)監督に足りないスキル
末原拓馬
監督は超能力モノをいっぱい撮っているってことは、超能力に対する憧れがあるわけでしょ?
木場明義監督
そうなのかな…ないよ…
空を飛んだりとかね…移動が楽なのがいいかなって。
岩井拳士朗
ちょっと待って、それって安直過ぎない?
木場明義監督
じゃぁ、饒舌になりたい。
佐伯大地
それって人としてのスキルだって。
岩井拳士朗
それはもう、秋月さんと2人で頑張ってもらって。
末原拓馬
監督は、アクション(アクションシーン)がやりたい人で、本読みのときから、「男の子の夢じゃん」って言ってたもんね。
「松田は強いんですか?どうなんですか?」という話をしたら、「いや、アクションって言ったけどそうじゃないんだよ。男の子の夢だから、このシーンは必要なんだ。」って。非常に納得しました。
童心を忘れていないという。
松井りな
アクションシーンも結構入ってますものね。頑張って練習して。
木場明義監督
男の子の気持ちというかお客さんの楽しい気持ちを忘れずに、作ろうということですね。
▼佐伯さんと岩井さんの使ってみたい超能力
佐伯大地
拳士朗くんはどんな超能力を使いたい?
岩井拳士朗
僕はですね…超能力…うーん。その場で言われるとね…。
佐伯大地
考えておけよ、こんだけ時間あったんだから。じゃぁ、俺が先に言っておくね。
ずっと昔からあって、渋谷とか新宿とか行くじゃないですか…。
岩井拳士朗
透明人間になりたい!
末原拓馬
このタイミング!?
佐伯大地
…。渋谷とか新宿に行くじゃないですか。そうすると人がいっぱいいるじゃん。
そこで僕がパン☆って手を叩いたら、そこにいる人たちが全員家に帰るっていう。
末原拓馬
めちゃめちゃ迷惑!
佐伯大地
そうしたらすぐに行けるじゃん。乗り換えの時とか。
松井りな
それだったら、それで自分が家に帰れるのがよくないですか?
佐伯大地
そうしたら仕事に行けないじゃん!
末原拓馬
拳士朗は、透明人間になりたいんだね。
岩井拳士朗
透明人間と暗記パンと、どこでもドア。
佐伯大地
ドラえもんやん!でも、暗記パンはいいよね、俳優には。
末原拓馬
暗記パンは俳優の夢だよね。
▼ 末原拓馬さん、木場明義監督からのメッセージ
末原拓馬
本日はありがとうございます。映画を撮るのが非常に大変で、1週間で撮りきったとはいえ、その前後であるとか、ずっとこのプロジェクトが回っていて、本当にたくさんの方に関わっていただきました。クラウドファンディングについても、皆様ご支援、本当にありがとうございました。
映画は作ってからが勝負ということらしいので、ここからどうやってこの映画がいろいろな劇場でかかるのかというところが勝負なんだそうです。東京のみならず地方とかもいろいろとスタッフの皆さんが戦略を立てているそうなんですが、ひとえに皆様が盛り上げてくださればみたいなことです。
評判が上がればみたいなことで。
僕らも大事に大事に一生残るものですから、この作品とともに生きていこうと思いますので、皆様今後ともこの映画をよろしくお願いいたします。本日はありがとうございます。
木場明義監督
本日は本当にご来場ありがとうございます。ゴールデンウィークのいい時間を与えていただいて、劇場の池袋シネマ・ロサ様、本当にありがとうございます。
こういった機会はなかなかないので、皆さんご協力お願いします。
もし面白いなと思っていただけたら、ハッシュタグ「#エスパーX探偵社」で、SNS、filmarks、映画.comのレビュー等でを少し盛って書いていただければ、大げさに書いていただければすごく嬉しいです。
僕らが一段ランクアップして羽ばたいていくには、皆さんの力が必要ですので、ぜひともよろしくお願いします。
■ 映画『エスパーX探偵社〜さよならのさがしもの〜』
下町を舞台に超能力探偵が疾走する“脱力系探偵”エンターテインメント!
〈ストーリー〉
超能力を使った犯罪が増える中、『殴られると、相手の感情がわかる』という超能力を使
える探偵がいた。彼の名は松田聖人。彼はある日、とある女性から依頼を受ける。その内容
とは彼女の妹が、悪意のある超能力グループの仲間になってしまったので、連れ戻してほし
いというものだった。松田は調査していくが、刑事である南野に邪魔をされる。南野はその
グループに絡んだ別の事件を捜査していたのであった。松田はその事件にも巻き込まれ、南
野とは反発していたが、捜査を進めるうちに二人は次第に絆を深めていく。しかし、南野に
はとある秘密があるのであった…。
▼予告編
▼作品情報
出演:末原拓馬/佐伯大地/岩井拳士朗/秋月三佳/松井りな
豊島心桜/當山美智子/いわたまあり/田口隆祐/伊地知大樹/橘美緒
鹿目凛(でんぱ組.inc)/兼平勝成/柳川るい/清水崇/東京力車
前橋佑樹/太三/鈴木恋/荒岡龍星/二宮禎祥/松村美生子/小宮凜子
山本久々璃/本多陽登/真寿美/空井大地/吉田蒼
監督・脚本・編集:木場明義
プロデューサー:小宮凜子/倉田雄一朗/撮影:木下昂一/照明:斉藤徹 /録音:名倉健郎/山岸大輔/石橋秀一朗/録音助手:ひらつかかつじ/撮影応援:竹岡昌彦 / ヘアメイク:原早織(Kleuren) / ヘアメイク助手:井藤まりな(Kleuren) / 助監督:茅嶋直大 / 制作:前橋佑樹 /車輛:空井大地 / 制作応援:松村美生子 真寿美 岡本錬 もりとみ舞 / スチール:金田一元 / キャスティング:石野美佳(SKALY)阿比留梨江(SKALY) / エキストラ協力:CASTMART株式会社 / 探偵事務所美術協力:柳ひろみ / 宣伝美術:藤巻菜々子 / スチール:金田一元 / 美粧協力:MiMC(エムアイエムシー)Rice Force /助成:AFF2
製作・配給:イナズマ社
2023/日本/90分/カラー/シネマスコープ/ステレオ
©2023 イナズマ社
■公式ツイッター
https://twitter.com/esper_x_movie
2023年4月29日(土)より池袋シネマ・ロサを始め全国公開