『劇場版 それでも俺は、妻としたい』4/14(月)完成披露上映イベント Report

『劇場版 それでも俺は、妻としたい』4/14(月)完成披露上映イベント Report

『劇場版 それでも俺は、妻としたい』の完成披露上映イベントが4月14日(月)に都内劇場で開催。W主演の風間俊介、MEGUMI、足立紳監督が上映前の舞台挨拶に登壇した。本作は、映画『百円の恋』、連続テレビ小説「ブギウギ」(NHK)の脚本などで知られる足立紳が原作・脚本・監督を務め、大阪テレビ制作史上最高のTVer総再生数1500万を突破したドラマのディレクターズカット版として劇場公開に至った。

■ 『劇場版 それでも俺は、妻としたい』完成披露上映イベント Report

大きな拍手で迎えられた風間は「みなさんに届いた時に、どういうふうに受け止めていただけるか? どこかドキドキしながらスタートしたドラマです。こうやってみなさんに受け入れていただいて、これから大きなスクリーンで見ていただけるというのを、とても嬉しく思っています」と挨拶。

MEGUMIも「私たちも大きなチャレンジだと思って、この作品を作ってまいりました。いろんなことをこの作品を通して感じていただければ嬉しいです」と笑顔を見せる。

深夜ドラマから、巨大なスクリーンへの“大出世”となった本作だが、風間は「大きなスクリーンで豪太の情けない顔、そして、チカのバチギレをみなさんに見ていただけるということで、素晴らしい音響でのチカの罵声というのがどうなるのかというのは、すごく楽しみなところです」と語り、MEGUMIは「これはドキュメンタリーみたいな作品です。大きな事件が起きたりとか、いきなり宇宙人が来たりとか、SFみたいな物語がバーっとなって揺さぶられるような物語ではないんですが、“家族”という、この社会の中をたゆたいながらも葛藤して、家族だからこそのコミュニケーションがあって…『家族ってこうよね!』ということをみなさんにドンっと突き出したような作品です。これをこんな大きなスクリーンで見られるというのはなかなかない体験だと思います」と喜びを口にした。

原作者でもある足立監督は、もともと本作を映画にしたいという思いがあったことを明かしつつも「もっと小さなところを想像していたので、こういう大きいところで見ていただくと、もしかしたらドン引きされる方もいらっしゃるかもしれないと思って不安ではあるんですけど」と苦笑い。「僕自身もスクリーンの大きさにやや引いていますけど、何とかこの夫婦、家族をみなさんが受け入れてくださること祈っています」と率直な思いを告げた。

1月に行われたドラマの制作発表でも、視聴者の反響が気になると口にしていた風間。「台本を受け取って読んだ時も思ったことですが、ここまでつまびらかにさらけ出している作品というのはなかなかないんじゃないかなと思います。MEGUMIさんもおっしゃったように、劇的な成長ではなくて、人間が本当に一歩ずつ、ちょっと変わったのかな…? という芽みたいなものを目撃していただく作品なので、みなさんが見守ってくれるかなとドキドキしていたんですけれども、ここまでたどり着いたということは、多くの人たちが応援してくれて、作品だけじゃなくてキャラクターたちの家族になってくれて、見守ってくれたおかげだなとひしひしと感じています」と感慨深げに振り返る。

MEGUMIは、風間の言葉にうなずきながら「ドラマで3話目がオンエアされたくらいにSNSで『風間くんをいじめないで!』とDMが届いたんですね」と告白。「最初は私(チカ)を非難するコメントを目にしてたんですけど、だんだん『あれは風間(豪太)が悪い!』となっていき、ヒヤヒヤしながらも安堵しました(笑)」と自らのもとに届いた反響の大きさを明かす。

本作は、足立監督自身の体験をベースにした“ほぼ実話”。風間が「メチャクチャ気になるんですけど、監督のもとにはどういう反響があったんですか?」と質問すると、足立監督は「9割方が非難ですよ(苦笑)。僕自身は、6話くらいのタイミングで『豪太って良い夫なんじゃないか』という声がSNSで上がり始めるのを期待していて、最終話までエゴサを続けたんですが、そういう声はなかったです。世の中のみなさん、わりと厳しいんだなって…」と苦笑い。そんな足立監督の言葉をMEGUMIは「私も監督から『豪太ってメチャクチャ良い男で良いダンナですよね?』と言われた時、ちょっと何を言ってるかわからなかったです」とバッサリ! 劇中のチカばりの切れ味に会場は笑いに包まれた。

劇中のチカの数々の罵倒の言葉は、足立監督が実生活で妻から言われた言葉なのかを尋ねると、監督は「そうです。むしろかなり水で薄めてセリフに起こしました」と明かし、MEGUMIは「私も撮影中、口が悪くなりました。あそこまで言うんで気持ちいいんです」とふり返る。

風間は、そんなMEGUMIが演じるチカの罵倒の鋭さを絶賛!「あの切れ味が、ちょっとでも湿り気を帯びたら、つらくなる瞬間が出てくるかもしれないけど、(視聴者の)みなさんが心の中で『豪太、もうちょっとちゃんとしてくれないかな』という気持ちになった時に、スパンっと言ってくれるんです」と讃える。

それを受けたMEGUMIも「言った後の、風間くんの全然響いてない顔が上手いんですよ。仏様みたいな顔で『ん?』って感じで聞いているのが、余計に腹が立ってくるんです。受け身が素晴らしかったです」と風間のリアクションを称賛した。

ちなみに、劇中の柳田家のシーンは足立監督の自宅で撮影が行われており、そうした空気感も作品に大きな影響を与えたよう。風間は「撮影の合間も、2人で家の中で待機していて、家の中のイスに座ってしゃべっていると、不思議とだんだん『ここが私たちの居場所だな』って感じがしてきて、それが作品に反映されてると思う」と述懐。MEGUMIも「“仲良くなる”というのを超えて、本当に毎日一緒にいたので、風間くんはゲームしてて、(息子の)太郎役の鉄ちゃん(嶋田鉄太)は漫画を読んでいて、私は横で筋トレをしていたり、自分の時間を同じ部屋で過ごして、会話もしたりしなかったり、『これぞ家族だな!』という関係値になる瞬間が何度もあった。その距離感をつくれたことが、会話のやりとりやムード、匂いに反映されていると思います」とうなずいた。

足立監督は、自らオファーしたという風間、MEGUMIの演技について「編集段階の映像を見ていて、本当に面白くて…。風間さんの豪太が、僕の想像の上を行く、あんまり見たことないダメな感じになっていて、何度見てもおかしいんですね。回を重ねていくうちに、ダメさが愛おしくなってきてしまって『このダンナ、理想のダンナなんじゃないか?』と思うようになってしまいました。MEGUMIさんは、罵倒するシーンが見せ場ですけど、そこは100%ハマる確信がありました。それ以外の日常の細かな部分、演技なのか、演技じゃないのかわからないような生活の一部のたたずまいが素晴らしくて、それがあるから罵倒のシーンが光ったし、この3人が家族に見えるんだなと思いました。本当に幸せな撮影と編集の時間を過ごさせていただきました」と惜しみない称賛の言葉と共に感謝を口にした。

風間は、監督からの言葉に「ダメさ加減を褒められるって、そうそうない経験で嬉しく思います。それと同時に、監督がダメさを褒めてくれればくれるほど『監督をお手本にしました』という言葉がカウンターのように効いてきて、どう処理しようかと……」と苦笑交じりに語り、会場は再び笑いに包まれていた。

なお、本日4月14日は、家族や友人、同僚などに日頃の感謝を伝える「パートナーデー」となっているが、感謝を伝えたい相手を尋ねられた風間は、改めて劇中のパートナーであるMEGUMIに「2人での撮影が多く、僕もたくさんしゃべるけど、チカはその倍くらいしゃべることがあって、タイトなスケジュールでセリフがどんどん追いかけてくる中で、2人で鼓舞し合い、2人でやれば乗り切れるという確信の下、やっていきました。本当にMEGUMIさんとじゃなかったら、乗り越えられなかったと思っています。心から素敵なパートナーで感謝しています」とストレートに感謝の思いを伝える。

続いたMEGUMIも風間の言葉に感激の面持ちを浮かべ、多忙でハードな撮影の日々をふり返り「当時の自分を一番理解してくれていたのは風間くんでした。風間くんに言われて、すごく元気が出たのが『MEGUMIさんは頑張ってるよ。これを乗り越えた後には、いま思っている不安なことが全部良いことに変わるよ』という言葉で、そんな魔法の言葉で私はこの撮影を乗り切ることができました。本当に感謝しています。ありがとうございます」と語り、客席からは割れんばかりの拍手がわき起こった。

そして最後、足立監督もパートナーへの思いを尋ねられると「このドラマで使われている多くのセリフを僕に授けてくれて、感謝しています」と照れくさそうに妻への感謝を口にしていた。

舞台挨拶の最後にMEGUMIは「この家族、本当にムチャクチャだし、言葉も激しいし、汚いし、リアリティ満載ですけど『こういう家庭もあるんだな』っていう、のぞき見していただくような気分で見ていただけたらと思います。家庭を続けるって大変だし、これから結婚される方は、キラキラした入口のイメージはあっても、中盤や後半のイメージはできていないかもしれないけど、結婚って実際にこういうことだったりするし、家族ってこういうものだったりするので、自分の生活と照らし合わせながらクスクス笑って、この家族の成長、進化、変化を体感してもらえたら嬉しいです」と呼びかける。

風間は「家族っていうのは自分の家の中で、他の人たちがいない時に真の姿が見えるものだと思います。その姿を見る機会はなかなかないんですけれども、良いところも悪いところもさらけ出して、対峙するのが家族だと思っていますので、その姿をみなさんに見守ってもらえたらと思います。時にキャラクターたちを叱咤したり、激励したりする瞬間が出てくる――みなさんも一緒に家族になっていただく作品だと思っております。もしよろしかったら、柳田家の家族になっていただけたらと思います」と語り、温かい拍手の中で舞台挨拶は幕を閉じた。


『劇場版 それでも俺は、妻としたい』

<物語>「セックスしたい」ダメ夫VS 「するかバカ」鬼嫁

セックスレス夫婦が繰り広げる攻防戦! とことん呆れて、笑って泣ける … 究極の夫婦愛を描いた物語

柳田豪太、42歳。売れない脚本家で収入もなく、浮気するような勇気もなければ風俗に行くような金もない。性欲を処理するため

には妻とするしかないのだが、妻のチカにお願いすることが空よりも高いハードルとなっている。

日中働いているチカの代わりに不登校気味の息子・太郎の面倒を見ているがそれもチカには「当たり前だろうが」と一蹴されてしま

う。豪太はあの手この手を使ってセックスしようと奮闘するが、チカはそんな豪太をとことん罵倒する。

「したい」夫と「したくない」妻、夜の営みをめぐる攻防戦の結末やいかに…

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出演:風間俊介 MEGUMI

嶋田鉄太 吉本実憂 熊谷真実 近藤芳正

原作:足立紳『それでも俺は、妻としたい』(新潮文庫刊) 脚本・監督:足立紳

プロデュース:佐藤現 岡本宏毅 プロデューサー:山本博紀 久保和明 寺田ひなた

キャスティング:伊藤尚哉 撮影:星潤哉 照明:富谷颯輝 録音:臼井勝

美術:赤星裕史 編集:細野優理子 安田多希 スタイリスト:田口慧 ヘアメイク:大宅理絵

スクリプター:小林加苗 助監督:小南敏也 スチール:内堀義之

特別協力:TFC Plus オムニバスジャパン 足立晃子

エンディングテーマ:どぶろっく「ずっとずっと、ありがとう。」(TEICHIKU ENTERTAINMENT)

制作協力:レオーネ 制作:テレビ大阪 / 東映ビデオ 製作著作:「それでも俺は、妻としたい」製作委員会

🄫「それでも俺は、妻としたい」製作委員会

配給:東映ビデオ 2025年/日本/129分/5.1ch/ビスタ/カラー/デジタル

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【公式HP】https://www.tv-osaka.co.jp/soretsuma/

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【公式Instagram】https://www.instagram.com/soretsuma_tvo

5月30日(金)ロードショー

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