各賞受賞者、喜び語る 第49回報知映画賞

各賞受賞者、喜び語る 第49回報知映画賞

今年度公開の映画を対象に読者投票と選考委員会で選ばれた「第49回報知映画賞」の表彰式が16日、東京都内で行われた。各部門の受賞者たちは喜びを語るとともに、今後の映画界への意気込みを表明した。

■ 「第49回 報知映画賞」授賞式

作品賞(邦画部門)は「正体

作品賞(邦画部門)は「正体」が受賞。藤井道人監督は「坂本さん(小築代表取締役会長)始めTBSのチャンスを下さった皆様、そして4年かからなかつたら出会えなかった巨匠さん、素晴らしいスタッフの皆様のおかげでこの正体という映画は公開することができました」と感謝を述べた。また「妥協しない人生どこまで行けるか分かりませんが、数年後も胸を張って映画を作れる映画人でありたい」と今後の展望を語った。

作品賞(海外部門)は「シビル・ウォー アメリカ最後の日

作品賞(海外部門)は「シビル・ウォー アメリカ最後の日」が受賞。配給のハピネットファントム・スタジオ代表取締役社長・小西啓介氏は「(選考委員の)LiLiCoさん(映画コメンテーター)がおっしゃったように、ちょっと今洋画があまり元気がなくて、やっぱりあの、邦画、洋画、アニメ、えー、全部ひっくるめて、ま、映画という風に考えてますんで」と映画界全体への思いを語った。

アニメ作品賞は「ルックバック

アニメ作品賞は「ルックバック」が受賞。押山清高監督は「大変好評で、日本で興行が20億を超えたっていう風なことで本当に嬉しいんですけれど、あの、海外での興行が今もうあの、国内の興行を超えているっていう風な状況で」と語り、国内外での作品の反響に喜びを見せた。

主演男優賞は横浜流星さん

主演男優賞は「正体」で主演を務めた横浜流星さんが受賞。横浜さんは「作品賞を受賞できたことが何よりもうれしいです。本当に正体に携わった関係者の皆様おめでとうございます」と作品への思い入れを語った。また「自分の中で1つの集大成となった作品が本当にたくさんの方々に今公開してますけど、届いているなっていうのを感じていて、幸せに思います」と受賞の喜びを語った。

主演女優賞は石原さとみさん

主演女優賞は「ミッシング」で主演を務めた石原さとみさんが受賞。石原さんは「15歳で映画でデビューをして、16歳で人生で初めて賞を頂いたのがこの報知映画賞新人賞です。(中略)あれから21年が経ち、芸能人生で初めて映画で主演女優賞いただけました。本当にうれしいです」と喜びを語った。

助演男優賞は奥田瑛二さん

助演男優賞は「かくしごと」で娘役を演じた杏さんとともに登壇した奥田瑛二さんが受賞。「娘とダブル受賞したような気持ちになりますよね」と笑顔を見せた。

助演女優賞は吉岡里帆さん

助演女優賞は「正体」でヒロイン・安藤沙耶香役を演じた吉岡里帆さんが受賞。「助演女優賞という賞をいただけたというのは、やっぱり自分にとってすごく大きな大きな大きな出来事で、うん。なんかすごく、そういうスタンスで頑張っていいんだよって背中を押されてるような気持ちになりました」と受賞の喜びを語った。

監督賞は塚原あゆ子さん

監督賞は「ラストマイル」を手がけた塚原あゆ子監督が受賞。「(脚本担当の)野木さんからもちょっとありますけれども、ラストマイルという作品は元々6年前に、えー、『アンナチュラル』という作品を、えー、テレビドラマでTBSさんの方でやらせていただいて、それが、えっと、『MIU404』という、えー、日本の作品。これも野木さんだったり、あの、同じチームで、あの、作った作品で世界観は一緒なんですけれども、ま、オリジナル作品としてあの映画化にするということになりました」と作品について説明。

新人賞は越山敬達さん、中西希亜良さん

新人賞は「ぼくのお日さま」で主演を務めた越山敬達さんと中西希亜良さんが受賞。越山さんは「初めて主演を演じさせていただいた僕のお日さまという映画で、こうやって新人賞をいただけていることが本当に嬉しいです。そして、あの、共演した中西希亜良さんと一緒に受賞できているということがすごく嬉しいです」とコメント。中西さんも「ノミネートだけでもすごい驚いていたんですけど、まさか、あ、越山君と2人で受賞できるとは思っていませんでした。とても今日は本当にありがとうございます。これからも頑張ります」と喜びを語った。

特別賞は草笛光子さん、平泉成さん

特別賞は「九十歳。何がめでたい」の演技と長年の映画界への貢献に対して草笛光子さんが、「明日を綴る写真館」の演技と長年の映画界への貢献に対して平泉成さんが受賞した。

草笛さんは代理で出席したTBSテレビアニメ映画イベント事業局長・菊野浩樹氏を通じて「来年で芸能生活75周年になりますが、長い女優人生の中で映画で賞をいただくのは珍しいことで実にめでたい限りです」とメッセージを寄せた。

平泉さんは「長いことやってきましたけれども、このような賞をいただくのは今回は本当に初めてです。(中略)土のついた今の様な役者になりたい。そう思ってずっとやってきました」と語り、受賞の喜びを噛みしめた。

受賞者たちはそれぞれに感謝の言葉を述べ、今後の活躍への意欲を示した。映画界の未来を担う若き才能から、長年にわたって映画界を支えてきたベテランまで、多様な顔ぶれが揃った今回の授賞式。それぞれの受賞者の言葉から、日本映画界の更なる発展への期待が感じられた。

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