映画「くすぶりの狂騒曲」インタビュー:和田正人、タモンズが語る”くすぶり”

映画「くすぶりの狂騒曲」インタビュー:和田正人、タモンズが語る”くすぶり”

12月13日(金)公開の映画「くすぶりの狂騒曲」は、お笑いコンビ「タモンズ」と、彼らが所属する芸人ユニット「大宮セブン」の軌跡を追った物語。 メンバーそれぞれが賞レースで結果を残し、テレビでも活躍する中、初期メンバーのタモンズだけが飛躍のきっかけを掴めずに葛藤する姿をリアルに描いている。
タモンズの大波康平さんと安部浩章さん、そして大波さん役を演じた俳優の和田正人さんにお時間をいただき、映画の見どころや、役者としての取り組み、芸人としてのこれまでを振り返り、お話をうかがいました。

■ 映画「くすぶりの狂騒曲」インタビュー

▼和田正人さんが大波さんを演じるにあたって意識した点

インタビュアー: 実在する芸人、大波さんを演じる上で、意識された点や監督からの要望は何かありましたか? 個性や魅力を表現するのは難しかったのではないでしょうか?

和田正人: そうですね、今活躍されている方を演じるのは難しかったです。 最初はどうしようか、どう演じようかと悩みました。まず相方の安部さん役の駒木根君と相談しました。

インタビュアー: どのように役作りを進めたのですか?

和田正人: YouTubeで過去の漫才やライブ映像を見たり、Wikipediaなどで調べたりしました。 大事な要素は意識して取り入れつつも、モノマネにはしたくなかったんです。 駒木根君も僕も、モノマネではなく、僕たちがタモンズだったら、という視点で演じました。 映画の中で僕が大波さんとして、駒木根さんが安部さんとして、しっかりと生きることを意識しました。

インタビュアー: 具体的な役作りは?

和田正人: 服装にもこだわりました。衣装合わせに2日間かけて、靴や上着、メガネなども、当時の大波さんをイメージして選びました。 でも、いざ撮影が始まったら、和田正人として演じました。監督からは特に何も言われていません。「役者ってすごいなー」とずっと言っていましたね(笑)。 かなり自由にやらせてもらえました。

▼タモンズと会って話す機会は?

インタビュアー: なるほど。最初に相談したのが駒木根さんだったんですね。ところで、タモンズのお二人に直接会って話す機会はあったんですか?

和田正人: それはなかったんです。撮影前に大宮セブンライブを見に行った時に楽屋でご挨拶させていただいたんですが、本当に短い挨拶だけで。

インタビュアー: そうなんですね。

和田正人: 実は、撮影中にタモンズの二人が記者役、テレビクルー役で少しだけ出演してくださったんですが、 僕たちが悩んでいるシーンがあって、その時に「実際はどうだったんですか?」と少しだけ相談させていただきました。 でも、それも5分から10分くらいでしたね。二人とは今日の取材で一番喋ってます(笑)

インタビュアー: (笑) 新鮮なんですね。ありがとうございます。駒木根さんとの共演経験は?

和田正人: はい、何度かあります。去年の11月頃にこの映画の撮影があったんですが、その年の春先は2、3ヶ月ずっと舞台で一緒に地方を回っていました。京都、福岡、東京… なので、割と近しい存在でした。

インタビュアー: その分、やりやすかった部分はありましたか?

和田正人: そうですね。相方役が駒木根君に決まった時、「よっしゃ!」ってガッツポーズしました(笑) めちゃくちゃイメージが湧いて、「ああ、やりやすいな」と思いましたね。

▼俳優と芸人の苦労の比較

インタビュアー: キャスティングの話、興味深いですね。ありがとうございます。この作品を通して、大宮で活動する芸人さんたちの現状や、大宮という土地に対するイメージが変わった部分はありますか? 芸人さんが苦労する姿は、俳優の和田さんから見て、どのように映りましたか? 俳優生活での苦労と比較して、いかがですか?

和田正人: どうなんですかね…。

インタビュアー: 和田さんも、箱根駅伝、実業団、そして俳優と、様々な道を歩んでこられて、きっと苦労もあったのではないでしょうか?

和田正人: 苦労…そうですね。苦労といえば苦労ですが…。うーん…まあでも、この大宮セブンのタモンズさんたちが感じている苦労とは、ちょっと違うというか…。

インタビュアー: 違う?

和田正人: 僕が陸上選手として日本大学で箱根駅伝を目指していた時、怪我で2回も出場できなかったんです。4年間で2回しか走れなくて…。それでもなんとか実業団に進めたんですが、最初の1年間はずっと怪我で走れなかった。かなり辛い時期でしたね…。でも、その苦しさって、もっとこう…なんていうか…シュッとした苦しさっていうか…。

インタビュアー: シュッとした苦しさ?

和田正人: 一方、タモンズさんたちが感じている苦しさは、本当に泥まみれな苦しさというか…。もがけばもがくほど、ズブズブと沼にはまっていくような…。この世界って、答えがわからないことだらけじゃないですか。先ほどもお笑いと審査員の話をしていたのですが、そういう悩みって、誰かが解決してくれるわけでもない。自分たちで見つけるしかない。

インタビュアー: なるほど…。

和田正人: 全然別物で、想像もできないくらいです。だから、演じるのは大変でしたね…。

▼周りの活躍と葛藤

インタビュアー: タモンズのお二人にうかがいます。今の話にも出てきましたが、映画の中ではなかなか結果が出ずに葛藤するタモンズの姿が描かれていましたよね。実際、他の大宮セブンのメンバーが活躍していく中で、焦りや葛藤はありましたか?

安部浩章: 焦り… それは少しはあったかもしれませんね。焦りというよりは劣等感みたいなものがあったというか…。 すゑひろがりずとかがM-1グランプリでバーンと売れた時は、単純に「あいつらはいいやつだから嬉しい」って気持ちでした。 でも、大宮セブンライブとかで、人気投票的な企画があった時、僕らの圧倒的な低さを見ると、ちょっと悔しい気持ちはありましたね。

インタビュアー: 仲間が売れていく嬉しさと、それと同時に悔しさもあったと。

和田正人: それは普通、ありますよね。

安部浩章: そうですね。ないと言えば嘘になりますね。大波はどう?

大波康平: ああ、葛藤…。 なんか、あの… すごい自信はあったんです。自信だけはあったんですけど…。 なんて言うんですかね、本当に「見込み違い」というか。 大宮でやっていると、すごくウケて面白いと感じても、それが全く外に届かないんです。東京にも、吉本本社にも届かない。

インタビュアー: なるほど。

大波康平: ここでは笑いを取っているから自信はあるんだけど、それをテレビ局のプロデューサーや吉本の偉い人、審査員が見ることはない。 なんだか切ない気持ちでしたね。 周りの人は「面白い、面白い」って褒めてくれるけど、一歩外に出たら何も届いていない。「なんなんだろう?」って思いましたね。

▼コロナ禍と配信、そしてネタの葛藤

インタビュアー: コロナ前だと、劇場に来た人にしかわからない、空間限定の笑いだったわけですよね。劇中でも配信が始まるシーンが出てきましたが…。

大波康平: 2020年にコロナになって配信が生まれて、状況は大きく変わりましたね。

インタビュアー: コロナ禍は色々な面で大変でしたが、配信によって救われた部分もあった。作品の中では、お二人の葛藤や成長が描かれていましたが、特に「尖っていない」「お客さんに寄せた」ネタについては、結構話し合われたんですか?

安部浩章: ええ、それが喧嘩の原因でしたね。 大宮に来て、お客さんがファミリー層が多くなったんです。 そうなると、映画に出てくるような尖った麻雀のネタなんて、ウケるわけがない。 だから、僕は相方にもう少しわかりやすいネタにしてくれと言ったんです。

インタビュアー: なるほど。

安部浩章: でも、彼(大波)からすると、僕がやりたいお笑いからどんどん離れていくように感じていたみたいで…。 それが二人の溝を深めていって、もがけばもがくほど、お互い反発し合うようになって。 「こいつがこう思っているなら、俺はこっちへ行ってやろう」みたいな。 僕は余計に大衆に寄せようとするし、彼は余計に尖らせようとするし…。

インタビュアー: まさに「反発し合う」という感じだったんですね。

▼ネタ作りにおける葛藤

インタビュアー: ネタ作りは大波さんが中心になっていると思いますが、「客に寄せる」か「尖らせる」か、その辺りで意見が衝突することはありましたか?

大波康平: ありましたね。 特に映画の舞台になっている時期は、僕は「大宮の外で売れたい」「東京で売れたい」という気持ちが強かったんです。 「大宮に合わせたらダメになる」と思っていました。 M-1グランプリとかだと「どうもー」って出てきてすぐネタに入るじゃないですか。

インタビュアー: はい。

大波康平: でも、大宮の場合はファミリー層のお客さんが多くて、僕らのことを知らない人がほとんどです。 そんな状況で、いきなり名前も言わずに自分たちの面白いと思うネタをぶつけても、引かれてしまうんです。 「こんにちは」みたいな、いわゆる「つかみ」が必要なんです。 みんながよくやる「別嬪さん、別嬪さん、一つ飛ばして別嬪さん」みたいなやつですよ。

インタビュアー: ああ、ありますね(笑)

大波康平: 誰がやっても笑いが取れるような、そういうつかみです。 僕は「ここで笑わせても意味がない」「M-1グランプリでやらないんだったら、やる意味がない」と思っていました。 でも、やらないとウケない。 「ここでウケるためのネタをやるべきだ」とか言われましたね。

インタビュアー: なるほど。

大波康平: 映画そのままの状況ですよ。

安部浩章: そうですね。これは本当にリアルです (笑)

大波康平: 「僕が大波康平です」「大友康平さんと一字違いなんです」って言って、「安部浩章が来ています」「菅田将暉さんと一文字漢字が違います」みたいな。 「全然ちゃうやん」って (笑) 「これ、面白いのか?」「じゃあ、面白くない方はやらない」って。 でも、ウケるんですよ。 そういうので揉めていましたね、当時は。

▼好転のきっかけ

和田正人: ところで、何をきっかけに、結果を出せるようになったんですか? どんなきっかけがあったんですか?

大波康平: それはもう、ファンが増えたことですね。 マヂカルラブリーさんが連れてきてくれたり、いろんな人が僕らのことを観に来てくれるようになったんです。 配信のおかげですね。 配信って、例えば客席が30人しかいなくても、1000枚チケットが売れたら1000人が観ていることになる。 そこで「この二人面白い」ってなったら、応援してくれる人が増える。 そういう人が増えてきたんです。
全国ツアーも回っていました。

和田正人: ああいうのも、自分たちで考えたんですか?武者修行みたいに?

安部浩章: そうですね。 あれは、もうちょっと芸人としてマシになってから始めたことですね。 きっかけは、やっぱり配信と、メンタル的な部分で言うと、トリオになろうとしたあの時ですかね。 一度トリオになろうって話になって、かなり追い詰められていたんですが、止められて、トリオは辞めました。 辞めたいといったのは僕なんですよね。 今までずっと、彼が主導権を握ってやってきたんですけど…。
あそこで初めて自分の意見を通せた気がして、僕にも責任が生まれたというか、腹をくくるしかなかった。

大波康平: それで二人の間の空気が良くなって、それを敏感に感じ取ったお客さんが増えてきた。 お客さんが増えたら、劇場も仕事を入れてくれるようになる。 チケットも売れる。 それで良い循環が生まれたんです。

和田正人: 人前で、たくさんの人の前でネタをやるっていうのは、やっぱり大事なんですね。 いろんな場所でやって。

安部浩章: やっぱり、限られたお客さんの前でやっていると凝り固まってしまうんですよね。 僕がお客さんに寄せよう、寄せようとしていた時は、大波が反発しよう、反発しようとして、逆にハンドルを切るんですよ。 そうすると、僕は「そこまで尖らなくてもいいだろう」っていうところまで行こうとする。 本当に「癖(へき)」ですね (笑) 「とある先輩が出した本をこき下ろす」とか…。
そんなネタ、できるわけないじゃないですか (笑)

和田正人: (笑)

大波康平: 言ってましたね (笑)

▼タモンズにとっての大宮セブン

インタビュアー: 仲直りというよりは、周りの環境が変わって、二人の関係性が良い方向に上がっていったんですね。 ところで、大宮セブンってどんな場所なんですか? 独特な雰囲気があるように思いますが、お二人にとって、大宮セブンはどんな存在ですか?

大波康平: そうですね。 痛みを知った人間、つまり、みんな一度は挫折を味わっている。 負けた人間しか来ない場所なんです。 だから、負けた人間に優しい。 勝った時も、態度は変わりませんね。

和田正人: 羨ましいなと思いました。 大宮セブンみたいなファミリーが。 役者って、基本孤独ですから。

安部浩章: そうですよね。 毎回現場が変わりますし。

和田正人:具体的に、役者としての悩みを解決したい時とか、 そういう時に、誰に相談すればいいんだろうって。 聞いてくれる人って、なかなかいないんですよね。そういう環境って、本当に羨ましいなって思います。

大波康平: もともと、みんな、マヂカルラブリーさんとか、囲碁将棋さんとか、僕らは東京で初めてだったんですけど、ジェラードンさんとか。 あと、すゑひろがりずの南條さんは大阪なんですけど…。 みんな、ある程度決まったルートがあったんですよね。 NSCを卒業したら、この劇場に行って、ここで切磋琢磨して、トップになったらテレビに出る。 そして、年に一度のM-1グランプリで結果を出したら、テレビに出られるチャンスが増える。 テレビに出たら、さらに上のピラミッドに上がっていける、みたいな。 でも、そのルートがなくなってしまった。 それで、「じゃあ、大宮に行け」って言われた7組なんです。 メンバーは少し変わりましたけど。

大波康平: だから、その時点で、吉本から「お前らはちょっと…」って言われたメンバーなんです (笑)

安部浩章: みんな一度は吉本から捨てられた人間だから、優しいんですよね。 居心地が良いんですよ (笑)

和田正人: 確かに、ドラマとかで、退職はさせられないから窓際に追いやられるおっちゃんって、優しい顔してますよね (笑)

大波康平: しょんぼりしてるんですよ。 みんな脚立担いで (笑)

▼芸人を演じる難しさ:舞台と映像の違い

インタビュアー: セブンでありながら、人数が5人になったり10人になったり…いろいろ大変そうでしたよね。和田さんの話に戻りますが、私が経験した他の方のインタビューで、役者さんが「漫才を演技として、芝居としてやるのはすごく難しい」と話していたのを聞いたことがあります。間の取り方とか、役者さんは観客の反応を感じて返しますが、お笑いは少し違う、みたいなことを言っていました。芸人さん、お笑いの部分を芝居としてやるのは難しいと感じますか?それとも、そんなことはないですか?何かお思い当たることがあれば教えてください。

和田正人:そうですね。役者の場合、舞台なのか映像なのかでも全然話が変わってくるので、難しいところですね。映像で漫才師を演じる場合の難しさは、目の前にお客さんがいることを想像しながらやらなければいけないのに、実際にはカメラがある、ということです。目線は相方に行ったり、お客さんの方に行ったり…。いろんなことを想像しながら演じなければいけない難しさはありましたね。
でも、役者が…どういうことだろう?僕の場合はすんなりできちゃったから、あまりよくわからないですね。僕、天才なんで!…すみません、嘘です (笑)

▼配信の難しさ

インタビュアー: 今のお話にもありましたが、配信だと観客の反応がダイレクトに返ってこない分、すごく難しいのではないでしょうか?

大波康平: ネタはみんな苦労していましたよ。しかも、アクリル板があったので、コンビでのやり取りもあまりできませんでしたし、お客さんの笑い声も聞こえませんし。

安部浩章: むしろ、ネタをやらなくなりましたね。配信ではネタライブがなくなり、劇中でみんなで「ビリビリ☆ ワー」みたいなことをやるコーナーライブが主な仕事になりました。

大波康平: ネタをやらなくなったので、逆にルミネで“ですよ。”さんが一人で観客がいるていで話しかけながら10分ネタをやって、「頭おかしい」と噂になり、その映像がバズったりもしました。「誰に向けてこれやってんの?」みたいな (笑)

和田正人: 僕たち役者の場合、演劇では脚本があって演出家がいて、僕たちもアイデアを出しながら、演出家が決めたように演じます。初日に「よし、ここは笑いを取れるシーンだ!」と思って演じても、全然ウケないこともあります。そういう時は、「滑った!」と思っても、気にせず芝居を続けなければいけません。
だから、基本的には目の前にお客さんがいない、お客さんを相手にしていないという点で、芸人さんたちの、スベったらスベったで方向転換するリアルタイムな部分とは、演じる側の気持ちは全然違いますね。
スベったら「恥ずかしい!」と思いつつも、何食わぬ顔で次の芝居を始めるんです。

和田正人: そういう意味では、芸人さんはすごいですね。

大波康平: 思わぬところでウケたりすることもありますか?

和田正人: あります、あります。スベったと思ったらびっくりするほどウケることもあります。「そこでウケるんだ!」みたいな。想定外ですね。

大波康平: そうですね。

和田正人: 次の公演などで、「あのタイミングを少しずらしたら、もっとウケるんじゃないか?」とか試行錯誤して、中盤以降には鉄板で笑いを取れるようになる。芸人さんの頭の中はどうなっているんだろうと思いますよ。演劇モンスターみたいな役者さんたちも、みんなそこばかり考えています。

▼映画を観る方へのメッセージ

インタビュアー: ありがとうございます。そろそろお時間が迫ってきましたので、まとめに入りたいと思います。映画の公開を控えて、今の心境や今後の活動、そして合わせてお客様へのメッセージをそれぞれいただければと思います。今の心境、今後の活動、お客様へのメッセージなどをお願いします。

和田正人:今の心境は、とてもドキドキしています。それと同時に、皆さんに見ていただくのがすごく楽しみです。やっと皆さんにお披露目できる、というか。もちろん不安な部分もありますが、最終的には胸を張って皆さんに見ていただける作品になったと思います。今まで培ってきたものが、この映画にギュッと詰まっている、そんな作品になればいいなと思っています。

この「くすぶりの狂騒曲」は、大宮セブンメンバーの葛藤や苦しみ、本当にくすぶり続けた時代を描いた作品です。正直に言うと、僕自身も役者としてくすぶっていると感じることがあります。この映画は、僕たち役者のくすぶりの物語でもあるんです。今となっては、大宮セブンの皆さんよりも僕たち役者のほうがくすぶっているかもしれません (笑)

そういう意味でも、この映画は「僕たち役者のくすぶりの狂騒曲」としても見てほしい。そんなメッセージも込めています。。

インタビュアー: もう一作できそうですね (笑)

安部浩章:和田さんの話を聞いて、映画を見させていただいて…こんな良い映画を作っていただいて、本当にたくさんの人に見てほしい気持ちもあるんですけど、あんまり皆さんに見過ぎると「この人たち、こんなに苦労してたんだね」って思われて、ネタを見られるのが恥ずかしい気持ちも若干あります (笑)

こんなこと言ったらあれですけど、そこまで見なくてもいいよ、くらいに思っている自分もいます (笑) 本業の漫才を見てほしいんです!でも、見てほしいですよ!見てほしいです!

インタビュアー: 複雑ですね (笑)

安部浩章: 複雑ですけど、本当に良いものを作っていただいたので、めっちゃ見てほしいです。ありがとうございます!

大波康平:やめずに頑張ってきてよかった。これは、諦めずに頑張ってきた人へのプレゼントだと思います。僕自身も、ありがたく見させていただきました。 僕らで映画のモデルになれるなら、誰でも可能性があるということです。チャンスだと思って頑張ってほしいですね、夢を描いている人たちも。第2のタモンズを目指して、大いにくすぶってください!

安部浩章: 僕らの同期の「イチキップリン」っていうやつで、第2弾を!

大波康平:「あいつらが主役になれるなら」って、音楽をやっている人、俳優を目指している人、芸人…誰でも「俺にもチャンスがある!」って思える映画だと思います。夢を追いかけている人は、ぜひ見ていただきたいと思います。ありがとうございます!

【和田正人】
●ヘアメイク:小林純子 ●スタイリスト:田村和之
●衣装協力:カーディガン¥7700、カットソー¥6600ともにナノ・ユニバースその他スタイリスト私物
(問合せ先) ナノ・ユニバースカスタマーサービス0120-705-088

【タモンズ】
●ヘアメイク:松本英子


映画『くすぶりの狂騒曲』

Story
「大宮セブン」が活動する大宮ラクーンよしもと劇場は少ない客、会社からの非難や悪口など、お世辞にもその扱いは良いものとは言えなかった。追い打ちをかけるようにコロナ禍により劇場などの活動が停止し、収入低下などによる彼らの不安や状況は悪化の一過を辿っていた。そんな中、「大宮セブン」メンバーの「すゑひろがりず」がM-1グランプリで決勝進出をはたし、YouTubeでの活動から人気を得て、大宮セブンの活動にも変化の兆しが見え始める。さらに続くようにR-1でのマヂカルラブリー野田の優勝、さらにM-1グランプリでマヂカルラブリーが優勝を果たし、一気に大宮に注目が集まる。メンバーも各賞レースで結果を残し、大宮セブンの躍進が始まる。しかし初期メンバーであるタモンズは仲間の活躍を横目に、飛躍のきっかけを掴めないまま、手掛かりを掴もうともがき苦しんでいた。現状を打開するためにコンビ名を改名したり、果てには新たにメンバーを追加してトリオになろうとしたり、明確な指針もないまま迷走を始める。そんな彼らの様子を間近で見ていた大宮セブンのメンバーは夜中に相談に乗ったり、自身の問題と重ねたりしながらタモンズを何とか支えるのであった。メンバー間の友情、応援などを経てタモンズは芸人を目指した時の純粋な気持ちを思い出し、ラストイヤーのM-1へ最後の挑戦に挑むのであった。

■キャスト

和田正人 駒木根隆介
辻凪子 土屋佑壱 永瀬未留 / 徳井義実(チュートリアル) 岡田義徳ほか

■スタッフ
監督:立川晋輔 脚本:中村元樹
主題歌:河口恭吾「悪い恋人」(よしもとミュージック/ミラクル・バス)
配給:イオンエンターテイメント 吉本興業
製作:NTTドコモ・スタジオ&ライブ 吉本興業 テレビ埼玉 the ROOM 
Ⓒ2024「くすぶりの狂騒曲」製作委員会

【Web・SNS】
◇公式サイト:https://kusuburi.jp
◇公式X(旧Twitter):https://twitter.com/ kusuburi_movie 
◇公式instagram: https://www.instagram.com/ kusuburi_movie

12月13日(金) 新宿バルト9 イオンエンターテイメントほか全国公開

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