2024年12月6日、如水会館にて第29回新藤兼人賞授賞式が開催された。多くの注目を集めた銀賞は、『侍タイムスリッパー』の安田淳一監督に贈られた。授賞式では、選考委員から「カメラを止めるな!の再来」と評され、興行的にも成功を収めた本作について、「話題性だけでなく、時代劇への愛情と熱量、エンターテイメントとして完成させた安田監督の力量を高く評価した」と講評が述べられた。
■ 「新藤兼人賞 2024」授賞式レポート:安田淳一監督
安田監督は受賞スピーチで、「自主映画の大先輩である新藤兼人さんの名を冠した賞をいただき、大変嬉しく思います」と感謝の意を表明した。
続けて、「東海京都撮影所の皆さん、ミニシアター、シネコン、ギャガの皆さん、そしてお客様、映画に関わるすべての人の心意気と助けがあったからこそ」と、関係者への感謝を述べた。
また、「監督が11役以上を兼ねる自主映画丸出しの作品」と自嘲気味に語りながらも、「このような作品を銀賞に選んでいただいたことに感謝しつつ、選考委員の方々はリスクのある危ない橋を渡られたなと思っています」とユーモアを交えてコメントした。
今後の展望として、「小学校5年生から90歳くらいまで、映画館に行って笑って楽しんで、明日も頑張ろうと思えるような映画を、費用対効果をきちんと配慮しながら作っていきたい」と意気込みを語った。
受賞スピーチの最後には、「素晴らしい作品を作られた山中監督、そして『あんのこと』を制作されたプロデューサーの皆さん、そして、まだまだ若い映像作家の皆さんとこの場にいられることを本当に幸せに思います」と、他の受賞者へのリスペクトを示した。
安田監督の今後の活躍に期待が高まる。
▼「新藤兼人賞 2024」授賞式レポート:安田淳一監督『侍タイムスリッパー』
<2024年度新藤兼人賞>
金賞:山中瑶子監督『ナミビアの砂漠』
https://happinet-phantom.com/namibia-movie
©2024『ナミビアの砂漠』製作委員会
銀賞:安田淳一監督 『侍タイムスリッパ―』
https://www.samutai.net
©2024未来映画社
プロデューサー賞:関 友彦 氏
『箱男』プロデューサー/製作プロダクション
https://happinet-phantom.com/hakootoko/
©2024 The Box Man Film Partners
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