映画『思い立っても凶日』トークショー。円井わん、「嫌な出来事は時間が解決」

映画『思い立っても凶日』トークショー。円井わん、「嫌な出来事は時間が解決」

2024年7月31日、シモキタ‐エキマエ‐シネマ K2にて、映画『思い立っても凶日』のトークショーが開催された。主演とプロデューサーを務めた田村魁成さんと、野本梢監督に加え、この日は俳優の円井わんさんがゲストとして登壇した。

■ 映画『思い立っても凶日』トークショー ゲスト 円井わん

▼円井わんさんの本作を観た感想は、「酸っぱい」

この日、トークゲストとして登壇した円井わんさんは、映画『思い立っても凶日』について「酸っぱい」という独特な表現で感想を述べた。

円井さんは、登場人物たちに共感できる人物はいないとしながらも、「田村さんのキャラ(誠)もわかるし、村上さんのキャラ(未生)もわかるし、田中さんのキャラ(秋保)もわかるというか。全員の気持ちがわかる」と、登場人物全員の心情を理解できることを明かした。

その上で、登場人物たちの気持ちがわかるからこそ、「人間ってわかりあえへんような酸っぱい感じ」と、人間関係の複雑さや分かり合えなさを「酸っぱい」という言葉で表現した。

円井さんは「甘酸っぱいとはよく聞くと思うんですけど。これは酸味の強い作品やなと。初めてこんなに酸味の強いと思った作品だった」と、作品から受けた印象の強さを強調した。

▼円井わんさんの高校時代「バンドとバイトとダンスに明け暮れる日々」

後輩からは反感も

中学・高校時代はどういったタイプだったかを聞かれた円井さんは、高校時代は、バンド活動、アルバイト、ダンスに明け暮れる日々を送っていたことを明かした。

上京を決めていた円井さんは「バイトとバンドとダンスを三つ巴でやってた」と当時を振り返った。 部活動にはあまり参加していなかったため、後輩からは「あいつ生意気だ」とか、「偉そうなこと言うけど、こいつ(部活には)来ないやん」などと思われていたと明かし、反感を買っていたことを認めた。

しかし、最近では当時を知る後輩から連絡が来ることもあるといい、「映画『バジーノイズ』(2024)で、8年ぶりぐらいにドラムを叩いたんですけど、それで、“久しぶりに先輩のドラム見れるのすごい楽しみにしてました”ってDM来たりとか…」と、当時の後輩との交流を明かした。

▼本作のタイトルについて

円井わんさんから「いいタイトルですよね、『思い立っても凶日』って」という言葉を受けて田村さんは「あまりない言葉にしたいなと思って。この映画でしか出てこないタイトルではあります。凶日って。」とこたえた。

▼嫌な出来事は「時間」が解決

作品の内容に絡めて、嫌な出来事があったときや人間関係がこじれた際の自身の対処法について、円井さんは「嫌いなのは仕方ない」と割り切り、時間が解決するまで待つというスタンスだという。「とりあえず時間が来るまで待とうみたいな。落ち着くまで落ちておく」と、あくまで静観する姿勢を強調した。
さらに、嫌な出来事に対する具体的な対処法として「お金を使う」ことを挙げた。 食べ物や洋服、旅行などにお金を使うことでストレスを発散し、気持ちを切り替えているとのこと。「 貯金額を見て月末に泣くことになる」と語り、会場を笑わせた。


円井さんのこの「ちょっと置いておく」というスタイルは、本作で未生が選んだ選択肢と同じだと思って聞いていて嬉しかったと、野本監督は喜びを表現した。


円井さんは、自身の経験を踏まえ、嫌なことがあっても「時間が解決する」という考えに至ったのは、25歳頃からだという。
また、終始、関西弁で語る円井さんの口調に対して田村さんが、「僕も大阪出身なんです。普段、あんまり関西弁が出ないので、ちょっとつられそうになって…」と切り出すと、円井さんは「なんか、ほんまに心がだんだん“大阪のおばちゃん”になってきて…」とこたえ、笑いを誘った。


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