2024年4月26日(金)、シネマート新宿にて、映画『ハードボイルド・レシピ』の初日舞台挨拶が行われた。舞台挨拶には、シンガー・ソングライターの眉村ちあき、藤本ルナ、木村知貴、長尾卓磨、松浦本監督が登壇。MCは、眉村さんと親交のある岡野陽一が務めた。エグゼクティブプロデューサーを務めた眉村のかなり突っ込んだ話を含め、劇場内が爆笑するトークを繰り広げた。
本作は、悪党専⾨のボディガードの少⼥が主⼈公のサスペンス・アクション。
⾼い歌唱⼒に加えギターを弾き語りするスタイル、さらにユーモアのあるサンプリング、トラックメイクの技術、明るく⾃由奔放なキャラクターで⼤注⽬の弾き語りトラックメイカーアイドル・眉村ちあきが主演、エグゼクティブ・プロデューサー、⾳楽を務めている。
■ 映画『ハードボイルド・レシピ』の初日舞台挨拶
初日舞台挨拶のMCをお笑い芸人の岡野陽一が務めた。岡野はABEMAのアイドル番組を矢口真里と担当していた時に、眉村と共演したことがきっかけで仲良くなったという。
岡野が「まさか(眉村が)“エグゼクティブ・プロデューサー”になると思わなかったよ」と話すと、眉村も「そうよね。こんなところで再会するとは思わなかったよ」と返した。
岡野は、眉村が一作目の映画の際に、番組宛にお歳暮のようなものをおくってきたことを語った、矢口とともに「しっかりした子だね」と話していたところ、その品にはびっくり箱のようになにかが飛び出すしかけが入っており、「それはあまりやらないほうがいい」と笑いを交えながら岡野は眉村をたしなめた。
岡野が「“エグゼクティブ・プロデューサー”っていうのは何なの?」と眉村に問いかけると、眉村はささやくような小声で「お金を出す人」と返答。岡野は「お金を出す人なんだ。じゃあ結構出した?」と続けて聞くと「あまり具体的な金額はあれだけど、結構かかった」と説明し、劇場内は爆笑と拍手に包まれた。
続けて眉村は「弊社で作らせてもらったんで」と答え、岡野は「そもそも映画を作るために会社を作ったんではないの?」と尋ねると、眉村は、「そもそもは違うけど、会社の一員のなかに松浦監督がいて…」という言葉に対し、岡野は「監督は会社の方なんですか?社員さん?」と質問。すると、松浦本(まつうら・はじめ)監督は「そうなんです。はい。お給料を眉村からもらっているという…」と返答。岡野は「えー!!!不思議な… そういうことなんですか!」と、その事実に大きな驚きをみせた。 松浦監督は、「何も知られていないときに、眉村が個人事務所を立ち上げて、“これから私はやってくぞ!”というときに眉村に出会って、その発表の場で、“私はこの人ともこれからやってきます”と突然言われました」と当時のことを振り返った。
▼本作制作の経緯
眉村ちあき
元々松浦さんは脚本を書きたい気持ちがたくさんある方で、そもそも土台として映画ベクトルの人間だったみたいです。コロナが流行った後に、ファンクラブに届けていく、ショートムービーみたいなのを一緒に作っていたんです。
現場はないけどショートムービーでファンに向けていろいろ発信しているよっていうのをやってたときに、結構松浦さんが極悪系のショートムービーを作ったりしていて、そのショートムービーでいろいろ演じさせてもらって、その延長線上で“でっかくなっちゃった!”みたいなのがこれ(『ハードボイルド・レシピ』です。)
松浦さんのパワーがすごくて。
松浦監督
極悪なのを作ってるわけじゃないですよ。パソコンをカチカチやってる(取材の)方がいる前で、あまり嘘は…
眉村ちあき
嘘ついちゃいけないの?
岡野陽一
ダメダメ!ここ嘘ついちゃダメ!
(劇場内、大爆笑)
松浦監督
「何か極悪っぽいのを作りましょう」と提案したいうことですね。
眉村ちあき
話せば長くなるだろうと思ってまとめちゃったらこんなになっちゃった(笑)
いろんなベクトルのショートムービーを作る中で、「眉村さん、アクションとかやってみたいですか?」って聞いてくれて、「やりたーい!」って言ったのが発端です。
▼眉村さんが受けたアクション指導
眉村ちあき
カラサワさんっていう、アクションの先生がついて…
映画『踊る大捜査線』で織田裕二さんをTEACHした…
岡野陽一
なんで、そこだけ英語なの!?
眉村ちあき
(その方に)教えていただきました。
走って逃げるときとかに、頭を一瞬残して走った方がいい(と、教えてもらいました)。
<普通に走るとこうなんだけど、頭を一瞬残すと、こう…>
岡野陽一
そんなことある? あってます、これ?
藤本ルナ
多分、言いたいことはわかるけど、やりすぎだよね(笑)
眉村さんは、すごくコミカルにされているんだなって(笑)
岡野陽一
そこまでやってないもんね。
藤本ルナ
でも、次、それをやってみようと思いました(笑)
▼藤本さんと眉村さん
岡野陽一
藤本さんもアクションがすごかったですね、あのナイフのシーン。あれは、元からやられていたんですか?
藤本ルナ
ナイフは(普段からは)やったことないですけどね(笑)
アクションは時々、アメリカの方の作品でもたまにやったりします。
岡野陽一
じゃぁ、(最後の方のシーンでも話していますが)英語はペラペラ?
藤本ルナ
はい、しゃべっています。眉村さんも(英語を)しゃべってますよ。
岡野陽一
え!絶対嘘だ!
マジですか、あんなにペラペラなんですか?
あれは、なんか(吹き替えを)入れたのかと…
藤本ルナ
はい、実際にしゃべっています。
眉村ちあき
ルナぴは、13歳からアメリカにいるんですよ。
アンジェリーナ・ジョリーが好きで、「“なりたーい”」と思って、“Yeah!!!”とそのままアメリカに行っちゃうくらいパワフルなんです。
岡野陽一
行動力がすごいんだ。
眉村ちあき
だから尊敬しています。
岡野陽一
ふたりは、ここで初めて出会ったんですか?
眉村・藤本
そうです。
藤本ルナ
すごく会話のテンポが合うといいますか…
岡野陽一
え!眉村ちゃんと!?
眉村ちあき
なんで?そんなによくないみたいな…
岡野陽一
いやいや、よくないっていうか、ふんわりしてるからな。
藤本ルナ
ふんわり….っていうか、頭の回転がめちゃめちゃ速いので、ふんわりしてるけど、しゃべることのテンポが速いですよ。
最初にしゃべったら理解してもらえないことをポンっと投げても、「それでさぁ」みたいに返してきて、これは…
眉村・藤本
これは、成り立つぞ…と。
眉村ちあき
組まれるべくして、組まれたバディだったんですよ。
▼木村さんからみた眉村ちあき
岡野陽一
木村さんが眉村さんと出会ったのは今作ですか?
木村知貴
僕は違う作品(活弁映画『I AM JAM ピザの惑星危機一髪!』)でご一緒したことがあるのですが、その時、眉村さんは全身タイツみたいな感じで…。
太陽の役(ニコニコ太陽さん)みたいなのをやられていて…
すごいファニーな方で。
良かったです。安心しました。プロデューサー感は全然出してこないので、やりやすかったです。
▼藤本さんの蹴りが藤丸さんの顔面に!?
藤本ルナ
私、回し蹴りをするシーンがあるじゃないですか。
その蹴りが、相手の藤丸さんの顔にはいっちゃったんです。
岡野陽一
バチーン☆ってモロに?
藤本ルナ
かすったくらいではあるんですけど、私が履いていたのがブーツで相当な勢いがついていたので、腫れちゃった…
眉村ちあき
しばらく冷やしてたよね
藤本ルナ
私、初めて相手を傷つけてしまったので、「うわーっ」ってパニックになってしまいました。
岡野陽一
そこから、お話されましたか?
藤本ルナ
謝りました。
岡野陽一
もう和解は?
藤本ルナ
きっと….?
岡野陽一
ちょっと怖いな
▼長尾さんの撮影の思い出
岡野陽一
長尾さんは?
長尾卓磨
僕は…顔面を蹴ったのもみていました。
目の前で。楽しかったですけど。
岡野陽一
楽しかったって?
顔面を蹴ったのが楽しかったって…
長尾卓磨
あの…ちょっと…
端折りました…
眉村ちあき
ぁぁ、まとめて楽しかったってことですね。
岡野陽一
アクションすべてを含めてね。
長尾卓磨
あと、監督の顔色がどんどん…土色になっていくんです。
瞳孔が開いてきて…
眉村ちあき
そう!
岡野陽一
それ、どういうことですか!?
眉村ちあき
ただでさえ土色じゃないですか…
岡野陽一
なんてこというの!
眉村ちあき
今もそうじゃないですか。でも、それがもっと茶色…みたいな。
監督は撮影中ごはんを食べずにコーヒーしか飲まないんですよ。
コーヒーになっちゃった♪
岡野陽一
なに!その話!
眉村ちあき
我々は心配するんですよ。
「監督…顔…土色じゃね?」って。
松浦監督
それは眉村と出会った時から言われているので…
長尾卓磨
監督の顔色を見ながら、スタッフの動きが速くなってくるんですよ。
「監督の負担を軽くしなきゃ!」って。
岡野陽一
その原因はなにかあったんですか?
松浦監督
撮影日によっては、キャストの人数よりもスタッフの人数が少ないことがある現場だったので、いろいろ大変なことが多かったというのがあります。
眉村ちあき
動きがもうテキパキとしていて、少し目を離すと、白目をむいていたりして…
気絶してないかな…みたいな感じの過酷さでした。
▼眉村ちあきからのメッセージ
眉村ちあき
初日に来てくださってありがとうございました。撮影中よりも今の方が和気あいあいとキャストの皆さんと話せる気がしています。好きになっていっている自分がいます。
岡野陽一
嫌いだったのかい?なんてことをいうんだ。
眉村ちあき
いえいえ、忙しすぎて。しかも、敵(敵役)だったし。
私は、元々は音楽を作る人間ですごく役者さんのことを尊敬していて、すごい役者さんと一緒に現場を作っていけるのが、自分にとってはすごく緊張感があって、足を引っ張らないようにしなくちゃとかありました。
でも撮影していくにつれてどんどん…「本気で、こいつ殺してやろうかな…」って、思う自分がいたりして、役者の仲間に少し入れた気がします。
「自分にも、殺したい気持ちってあったんだ!」って、「入り込めた!」ってときがあってすごい嬉しかったです。
こういうのをみんな繰り返してらっしゃるのかなって思って。
藤本ルナ
それ、誰かが粗相したときにそう思ったわけじゃないよね?
眉村ちあき
それはないです!
セリフ言ってるときに、「ぶっ殺すぞ!」って思いながら言ってるから、それが嬉しかったし、これをいつも繰り返してるんだって思ったら、もう本当に尊敬が止まらなくて、やっぱ映画ってすごいなって改めて思えた時間でした。
そんなセリフを本気で言ってる私の姿も皆さんに見てもらえてよかったなと思います。
この初日でたくさん SNS とかで発信していただいて、いろんな場所場所で、公開できるようになれたらと思います。ご協力のほどよろしくお願いします。
そして『ハードボイルド・レシピ』をこれからもよろしくお願いします。
映画『ハードボイルド・レシピ』
【STORY】
海外のある犯罪組織が日本進出をスタートし、裏社会が緊迫する年の暮れ。組織は争いを最小限に抑えるべく、悪党専門のボディガードを用意する。それはこの国の人々に溶け込み、ターゲットを守り、必要とあらば迎撃もこなす少女だった。
いよいよ始まる大型の取り引き。運び屋の女を守るべく配属されたボディガードの少女。そして大金の匂いを嗅ぎつけた悪党たち、凶悪三姉妹、汚職刑事たちが集い、強奪を企て始める。悪いやつら同士の監視と追尾、一触即発の危険な取り引きが始まろうとしていた。
眉村ちあき
藤本ルナ、藤丸千、東宮綾音、絢寧、長尾卓磨、青柳弘太、浦山佳樹、木村知貴
筒井真理子
音楽:眉村ちあき
監督・脚本:松浦本|エグゼクティブプロデューサー:眉村ちあき、松浦本|プロデューサー:上野遼平|撮影:山田康之、松浦本、新藤祐一|
録音:藤崎仁志|美術:坂入智広|ヘアメイク:リョータ|アクション監督:カラサワイサオ|助監督:石川二郎|制作:河合寛之
制作協力:会社じゃないもん、Ride Pictures|提供:SUPER BENTO ENTERTAINMENT 製作:松浦企画
配給:SUPER BENTO ENTERTEINMENT|配給協力:SPOTTED PRODUCTIONS カラー・16:9|71min
©2023 松浦企画、SUPER BENTO ENTERTAINMENT
公式サイト https://www.hardboiledrecipe.com/
公式X https://twitter.com/mayumura_movie
4 月26 日(金)シネマート新宿ほか全国ロードショー