3月15日(金)、テアトル新宿にて、映画『青春ジャック 止められるか、俺たちを2』の初日舞台挨拶が行われた。登壇したのは総勢19名。井浦新、東出昌大、杉田雷麟、芋生悠、コムアイ、田中俊介、向里祐香、成田浬、大西信満、田中偉登、髙橋雄祐、碧木愛莉、笹岡ひなり、有森也実、柴田鷹雄、西本竜樹、中野ミホ、宮田岳、井上淳一監督。テアトル新宿の舞台を上手から下手まで埋め尽くし、それぞれに初日を満席で迎えた劇場の観客を前にその想いを語った。
本サイトでは、登壇した19名全員のコメントを紹介する。
■ 映画『青春ジャック 止められるか、俺たちを2』初日舞台挨拶
初日舞台挨拶には、総勢19名の俳優、主題歌・音楽担当、そして監督が登壇。
登壇前には、主題歌・音楽担当の中野ミホ、宮田岳による生演奏と主題歌の歌唱が行われた。
生演奏・生歌唱のあと、19名の登壇前には、劇場内にあの声が聴こえてきた…
▼登壇前(音声のみの寸劇)
若松孝二監督(演・井浦新)
ぁー、あー、あー、若松です。うん。
みんな今日は映画を観に来てくれてありがとね。
あのね僕が作った映画じゃないんだけどね、僕の弟子のね、井上っつうのがね、作ってんだよね。
あー、これ、井上、これ何なんだこれ、なんつう映画だ、これ?
青年・井上淳一(演・杉田雷麟)
ぁ…せ…『青春ジャック』です…
井上淳一監督(ご本人)
どっちの井上が答えてるんですか?
若松孝二監督(演・井浦新)
せ…せ…『青春ジャック』っていう映画だね。
これ、じゃぁ、これから舞台挨拶を始めるから、じゃぁみんな、本番いいか?
<裏から登壇者が>
はい、はい! はい…
若松孝二監督(演・井浦新)
「はい、ヨーイ シュート!」
▼総勢19名、入場・登壇。あいさつ。
寸劇のあと、井浦さんを先頭に、総勢19名の登壇者が壇上にあがった。
おそらく、井上監督は、本作に関わるすべての人を登壇させたかったと思う。
テアトル新宿での上映初日に登壇した選ばれた19名のあいさつを写真を交えて紹介。
井浦新
皆さん本日はどうもありがとうございます。
『止められるか、俺たちを2』、『青春ジャック』初日舞台挨拶。
満席のお客様、本日はどうもありがとうございます。
初日に映画を観に来てくださって。たいへんうれしいです。
ありがとうございます!
総勢19人。総勢19人です。
(壇上に)入ってよかった。
ありがとうございます。あたたかい拍手も聞こえてきました。ありがとうございます。
◆登壇者情報
登壇者名 | よみがな | 役、担当 |
井浦新 | いうらあらた | 若松孝二監督 役 |
東出昌大 | ひがしでまさひろ | 木全純治 役 |
杉田雷麟 | すぎたらいる | 青年・井上淳一 役 |
芋生悠 | いもうはるか | 金本法子 役 |
コムアイ | こむあい | 木全雅子 役 |
田中俊介 | たなかしゅんすけ | 磯崎真人 役 |
向里祐香 | こうりゆうか | 美加理 役 |
成田浬 | なりたかいり | 牧野剛 役 |
大西信満 | おおにししま | 大和屋竺 役 |
田中偉登 | たなかたけと | 横井英樹 役 |
髙橋雄祐 | たかはしゆうすけ | 沢田浩明 役 |
碧木愛莉 | あおきあいり | 佐々木美紀 役 |
笹岡ひなり | ささおかひなり | 金本由美 役 |
有森也実 | ありもりなりみ | 井上千束 役(青年・井上淳一の母役) |
柴田鷹雄 | しばたたかお | 磯貝一 役 |
西本竜樹 | にしもとりゅうき | 伊東英男 役 |
中野ミホ | なかのみほ | 主題歌担当 |
宮田岳 | みやたがく | 音楽担当 |
井上淳一監督 | いのうえじゅんいち | 脚本・監督 |
井浦新
では井上監督、お願いします。
井上淳一監督
この映画(が描いた時代、井上監督の青年期)から38年経ってこんなふうになってます。井上です。
今日この19人よりお客さんが少なかったらどうしようってずっと思ってましたけど、(満席で)良かったです。ありがとうございます。ありがとうございます。
もう時間がないんで、早速。発言機会が1回しかないかもしれないので、(みなさん)爪痕を残してください。
髙橋くんから行きます。
髙橋雄祐
こんにちは。劇中で麻雀をしてました。先輩の沢田役の髙橋雄祐です。初日こんなたくさんのお客さんと迎えることができて本当に嬉しいです。映画への熱い思いが、愛が止まりません。止めるつもりはありません。よろしくお願いします。
柴田鷹雄
最後の方のシーンで丘の上の方に並んでた4人のうちの1人の磯貝一こと柴田鷹雄と申します。
井上淳一監督
一作目に続いてですもんね。先ほどの役名で出ていて。
柴田鷹雄
はい、出させていただきました。今日後ろでちょっと立って一緒にみさせてもらったんですけど、映画と若松さんへの愛がすごく詰まった作品だなと思ってこれを映画館でここでみんなと見ることができてよかったなと思いました。本日はありがとうございました。
西本竜樹
最後の方のシーンの丘の上にいました、伊東英男役の西本竜樹です。学生時代に若松監督にいただいたサインは、未だに大切に持っております。本日はありがとうございます。
井上淳一監督
西本さん、ワンシーンだけだけど、1と2と、どうでした2本続けて出てるのって数少ないですけど。
西本竜樹
いや、もう光栄ですね。もう本当にもう嬉しいですね。はい、ありがとうございます。
笹岡ひなり
芋生さんが演じました金本法子役の妹を演じました。金本由美役の笹岡ひなりです。本日は足を運び、ありがとうございます。その愛のある映画に携わることができて、とても嬉しく思います。本日は短い時間ですが、どうぞよろしくお願いいたします。
井上淳一監督
舞台挨拶人生初なんですよね。
笹岡ひなり
はい。初めてです。
井上淳一監督
さっきアップリンク吉祥寺で舞台挨拶をやってきましたけどどうですか?慣れましたか。
笹岡ひなり
さっきよりもすごい大きな会場なので、ちょっとまだ緊張していますが、楽しんでいければなと思っております。よろしくお願いいたします。
田中偉登
本日ありがとうございます。井上の友人横井を演じました。田中偉登です。井上の友人とかいうと何か監督のことを呼び捨てしてるみたいでちょっと気が引けるんですけど。劇中では麻雀を一緒にあの先輩と、雷麟と打っていたりとか。そんな感じで本当にこの映画はすごく熱のこもった映画で、シネマスコーレをはじめとして全国に映画館がたくさんありますけど、それを作った人、そこで流す人、映画を作る僕たち両者が合わさって、映画の歴史が紡がれていくんだなというふうに、すごくいろんな思いを感じました。本日は短い時間ですが、どうかよろしくお願いします。
向里祐香
美加理役を演じさせていただきました向里祐香と申します今日こんなにたくさんのお客様とたくさんのキャストのみんなで初日を迎えられていることをすごくとても幸せに感じております。短い間ですがよろしくお願いいたします。
コムアイ
木全雅子役を演じさせていただきましたコムアイです。本日はお越しいただきありがとうございます。撮影というかお話をいただいたときも、撮影したときもまだ妊娠を発表していなかったんですけど、自分は妊娠してるっていう状態で井上さんにそれは黙って撮影していて、初めての母親役をいただいたんですけど、なんか井上さん恐ろしいなというふうに思いました。
家のシーンでしか私は出ていないので、全体を初めて見て、こんなにたくさんの人がなんていうのかな、映画を実現するために関わっていたんだっていうのをちょっとわかってなくて見てすごく感動しました。ありがとうございます。よろしくお願いします。
杉田雷麟
井上青年役を演じました杉田雷麟です。
映画って作るだけじゃなくて人に見てもらって、ようやくこれだけ完成するのかなっていうふうに思うので、今日はこんな多くの方に来ていただいて本当に嬉しいです。短い時間ですがよろしくお願いします。
東出昌大
シネマスコーレの支配人木全純治を演じました東出昌大です。本日はお越しくださいましてありがとうございます。
木全さんご本人が今日も会場にいらっしているんですけど結構飄々としたのんびりとした雰囲気を醸してる方で木全役を現場で演じてたら、なんか僕もそれが映ってなんかのんびり現場で過ごしてたので、大変なエピソードとかも特になく、でもこうやって温かい映画になって、こうやってお客さんの前で上映できて良かったです。
日向ぼっこの続きみたいなトークショーになればと思います。よろしくお願いします。
井浦新
若松孝二監督役を演じました井浦新です。皆様本日は本当にどうもありがとうございます。
井上監督、あと僕らの恩師であり、映画作りを教えてくれた若松孝二監督。
若松孝二監督はいつも映画初日はこのテアトル新宿から始めていました。
2006年から監督が旅立たれる2011年まで、僕は監督のもとで映画作りを学んできました。毎回、ときには作品によっては、20人にも満たない初日を迎えたことも過去にはありました。
監督が旅立って、『止められるか、俺たちを』の1ができたときも、もう若松プロダクションで映画を皆さんに届けることっていうのはできないと思っていましたけど、そのときも僕らに満席の景色を見せてくださって本当にそのときも嬉しかったですし、青春ジャックもこうやってたくさんの方たちが初日に駆けつけてくださって、メディアの方たちは“1(わん)越え(一作目を経験済み)”をしてるとも思いますし、本当にありがたい思いでいっぱいです。
何よりも、嬉しいのは、ここに登壇している俳優部が、また新しい若い才能が集まって、キャリアを積んだ者たちがそれを支えて、そういう井上組、新しい座組で、この2を皆さんに届けることができるっていうのが本当に嬉しいです。
この作品を本当に気に入ってくださったらたくさんの方たちに伝えてください。きっと皆さんがいま見終わって、爽やかな気持ちになってると思いますのでぜひ皆さんに、より1人でも多くの皆さんに届けられるように、気に入ってくださったらこの映画を応援してください。本日はありがとうございます。引き続きよろしくお願いします。
芋生悠
こんにちは。金本法子役の芋生悠です。本当にこの映画は映画愛と映画館愛と、あと家族愛だったり、何かいろんな愛に溢れた映画だなと思っています。
私は映画で育ってきて、ずっとインディーズをインディーズの映画を続けてきたりして、本当に映画に支えられてここまで来ているので、恩返しの気持ちも込めて、何かこの映画に携われて本当に光栄でした。
そして本当にここに立っている皆さんだったり、あと若松プロの方々だったり、あと撮影スタッフさんだったり、本当にたくさんの人に支えられたこの映画をこうして、初日を迎えることができて本当に嬉しいです。たくさんの方に来ていただいて本当に嬉しいです。ありがとうございます。
有森也実
井上監督のお母様の役をやらせていただきました有森也実です。本日はありがとうございます。
はい。止められるかということですけれども、止められないんですねこれは。
追っかけてくるんですねいつまでも本当に。ですから追っかけごっこを。
これは皆さんと一緒に監督と一緒に映画界も私達、俳優・女優・スタッフもずっとずっとやり続けるということなんだと思います。どうかこの映画が気に入ってくださって、これはね青春の物語ではありますけれども、青春も追っかけてくる。これは立ち止まった私だから言える。
皆さんも、立ち止まって、「青春って追っかけてくるんだな」というふうに思われた方もいらっしゃると思いますけれども、今青春真っ只中の方も、そして青春に追っかけられてる方も楽しめる映画だと思いますので、どうぞ皆さんに宣伝していただいて
この映画を盛り上げていただけたらと思っております。よろしくお願いいたします。
田中俊介
シネマスコーレのスタッフ磯崎を演じました田中俊介です。僕は名古屋出身で子供の頃からシネマスコーレに通って、映画が大好きで苦しいときも映画にそしてシネマスコーレに支えてもらいました。
僕は、1(『止められるか、俺たちを(1作目)』)がすごく大好きで、年始に1本目に必ず観る映画を『止め俺1」って決めてて、今年も年初めに家で見たんですけど、それぐらい大好きな作品の2に携わることができて、ものすごく幸せです。今日はよろしくします。
成田浬
河合塾の講師、牧野剛さんを演じさせていただきました成田浬と申します。本日は初日、これだけ多くの方来ていただきありがとうございます。
牧野剛さんは、とても…なんていうんですかね、信念のある方で、それを貫き通した方でそれを育んだ社会、それを許した社会があったんだなと思って、すごくいい時代だったなと思いながら。
また今の時代にこそ、牧野剛さんのような方が、大人が1人でも多くいることを願いながら演じさせていただきました。本日は最後までゆっくりお楽しみください。よろしくお願いします。
碧木愛莉
井上青年に口説かれる佐々木役を演じました碧木愛莉と申します。
井上監督には福田村事件からお世話になって、今回の作品が2個目だったのですが、こうやって素晴らしい先輩方とご一緒できて、またこうやって皆さんがこの映画を選んで足を運んでくださったことを嬉しく思います。短い時間ですがよろしくお願いいたします。
大西信満
皆さん今日はどうもありがとうございます前作に引き続き大和屋竺さんを演じさせていただいた大西信満です。先ほど新さんも言ってましたけど、若松監督が、亡くなる前の最晩年の頃に、ここの壇上から挨拶させていただいて、監督が亡くなって、もう若松プロの作品をやることないだろうと誰もが思ってたところで、白石さんの『止められるか、俺たちを』の1が作られて、皆様に見ていただいて、それによってまたすぐ今回井上監督が撮れることになって、これはもうとても嬉しく思っています。
できれば3作目以降、新生若松プロが次を撮れるように、この映画の感想とか広めていただいて、多くの人に見ていただけるようにしていただけると幸いです。よろしくお願いします。
中野ミホ
先ほど主題歌の「まだみぬ果ては」を歌わせていただきました中野ミホです。
この作品の登場人物それぞれに私もすごく共感をして、そして映画をご覧になった方々それぞれの想いもあると思います。
それで、映画の最後に自分の歌が流れるという、すごく本当に忘れられない体験をさせていただいて、本当に機会をいただいて本当に嬉しいです。今日も歌を聞いていただいて本当にありがとうございました。よろしくお願いします。
宮田岳
先ほどしゃべったんですけど、あらためまして、音楽を担当した宮田岳っていいます。
そうですね。僕はこの作品を最初にセリフだけの時にバーっとみせられて、そっから音楽をつけたんですけど、なんか単純に演技された若い方々の…
若い方々っていうと失礼があるかもしれませんが、若者の気持ちにすごい共感ができて、それでそういう人に伝わるような音楽ができたらいいなと思ってやりました。はい、はい、はい、ありがとうございます。
(19名のあいさつ終了。フリートークへ)
■ 『青春ジャック 止められるか、俺たちを2』
井浦 新 東出昌大 芋生 悠 杉田雷麟
コムアイ 田中俊介 向里祐香 成田 浬 吉岡睦雄
大西信満 タモト清嵐 山崎竜太郎 田中偉登 髙橋雄祐 碧木愛莉 笹岡ひなり
有森也実 田中要次 田口トモロヲ 門脇 麦 田中麗奈 竹中直人
脚本・監督:井上淳一
企画:木全純治 尾崎宗子 井上淳一 プロデューサー:片嶋一貴 木全純治
音楽:宮田岳 撮影:蔦井孝洋 照明:石田健司 録音:臼井勝 音響効果:勝亦さくら
美術:原田恭明 装飾:寺尾淳 衣装:橋爪里佳 鈴木沙季 ヘアメイク:清水美穂
編集:蛭田智子 助監督:小原直樹 製作担当:伊藤成人 演出応援:村谷嘉則
公式サイト http://www.wakamatsukoji.org/seishunjack/
2024 年 3 月 15 日(金)テアトル新宿、アップリンク吉祥寺、シネマスコーレ
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