2024年3月16日(土)、短編映画『此処だけの話』が、八王子市学園都市センターイベントホールにて、プレミアム無料上映会を開催する。今回、本作の塩野峻平監督、主演のつかささん、主題歌を担当したikachanにお時間をいただき、本作にまつわるエピソードをお話しいただきました。
■ 塩野峻平監督、つかさ(主演)、ikachan(主題歌担当)インタビュー
▼脚本執筆にあたっての悩み
ー脚本執筆にあたって、塩野監督がコメントで悩んだことを書かれていましたが、どういったことに対して悩まれたのでしょうか?作品作りのきっかけは、商店街からお話を持ちかけられたことになるんですよね。
塩野峻平監督
(特筆すべきことが)町に何もないんです。地元を描こうとなった時に、商店街自体がそんなに活気づいていない。どちらかというとシャッター商店街に近いイメージです。僕がこどもの頃はまだ活気があったのですが、徐々にシャッターを閉めるお店が増えてしまって、マンションになったり、スーパーマーケットも潰れてしまいました。
だから、映画にするような話が浮かばない・ドラマが浮かばなかったんです。
-それが本作について、“日常的”と呼ばれていた部分なんですね。
塩野峻平監督
そうですね。そこでどうしようかなと思ったんです。
-ドラマチックではない町を題材に脚本を書くとなった時に、どういったことがきっかけで書けるようになったのでしょうか。
塩野峻平監督
この作品の脚本の書き始めは人物からです。本作の主役となる鰹節屋の孫の“なつこ“という女の子を話の軸として決めて書きはじめました。
あとは映画の中で描いてることは、僕の生活の延長に近いですね。“ドラマ”というよりは、“ただ生きてるという状況“を書いてみようと思いました。
▼タイトル『此処だけの話』は、いつ決めた?
-ちなみに、タイトルはいつ頃・どういった段階で決められましたか?
塩野峻平監督
タイトルは撮影に入る直前に決めたと思います。最初は別の仮タイトルがあって、「~する、なつこ」とか、「なつこ、~する」という感じにしていたんです。タイトルが決まったのは、台本を製本する直前ぐらいですね。僕は題名をわりと最後につけることが多くて、登場人物の名前も決めずに、キャスティングが決まってから名前を付けることが多いです。
-登場人物の役名が決まるまではどういった呼び名で読んでいるのでしょうか?
塩野峻平監督
例えば、オーディションのときは、“登場人物A”、“登場人物B”という時もありますし、役者さん自身の名前で呼ぶことが多いです。
-タイトルに関して、『此処だけの話』ときくと、“ナイショの話”といった意味をイメージするのですが、作品的には、“此処”=“この町”といったイメージも浮かびます。タイトルにつけた想いがありましたらおしえてください。
塩野峻平監督
ダブルミーニングでつけました。八幡町の話ということもありますし、お互いに触れないんだけど、そのクローズドの環境というか、その意味での『此処だけの話』、何となく噂話が広がっていくようなイメージです。
-昔ながらのご近所付き合いの感覚と、都会的なやや人間関係が希薄な状況と、そのちょうど狭間にあるような町や人間関係を感じる日常を描いた作品だと思いました。
▼キャスティングについて
-ちょうどキャスティングの話が出ましたが、主演のつかささんはどのように出演が決まったのでしょうか?
塩野峻平監督
つかささんとは元々親交があって、今回のなつこ役にすごく合うと思っていました。なので、最初に声をかけて、つかささんを軸に周りの登場人物を決めていきました。
つかささんとなつこって、その人物像が近いと思うんです。
-あて書きといった部分もあるのでしょうか?
塩野峻平監督
それはあまりなかったのですが、僕はキャスティングが決まってからも台本を結構いじるので、そこで書き加えている部分があるかもしれません。
また、つかささんの次に決めたのが笹野さんでした。
僕は一昨年に淡路島の映画を撮っているのですが、淡路島の映画祭で笹野さんとお会いする機会がありました。
「作品作りがあったら出るから、呼んでね」と笹野さんから言ってくださって、そこで本当に呼んだら出演してくださったんです。
-つかささんと笹野さん、お二人とも作品にぴったりな役・間柄でしたね。
塩野峻平監督
その後はおばあちゃんが決まり、ファミリーみたいな感じになっていきました。
-つかささんは、塩野監督からお声がけいただいた時の感想はいかがでしたか?また、例えば作品の内容や、演じるキャラクターの人物像などはどのように伝えられていたのでしょうか?
つかさ
嬉しかったです…!
監督は私のお芝居を見たことがない状態でオファーしてくださったんですよね。
-お芝居をみない状態でオファーって珍しいですね。
塩野峻平監督
お芝居はみていなかったんですけど、「やれるな」って思いましたよ。
その確信みたいなものがどこかにありました。僕はできるだけ役者さんの自然体を映したいタイプの監督だからというのもあるかもしれません。実在人物としてやってもらうように誘導する感じなので。
つかさ
導かれていたのか、寄り添ってくれていたのか。
「気持ち悪くないですか?」と聞いてくれたり、「このセリフ、このタイミング、やりにくくないですか?」と頻繁に確認してくださいました。
-他の監督とお話した際も、お芝居ってあえて演じるのではなく、自身の中からおこる感情そのままを自然に出すのが、いくつもある正解の中のひとつだといった話をうかがったことがあるので、この時の塩野監督はそういったタイプなんですね。
塩野峻平監督
もちろんお芝居のスタイルは作品にもよりますが、この作品においてはみなさんにあまり芝居させようとしていませんね。
-観る側への分かりやすさを重視する場合には、視聴者に向けた分かりやすい演技が重視される場合もありますものね。今回の作品のように地域と結び付いた日常を描くとなると、やはり自然な姿がいいですし、その姿が映像にうつっていると思いました。
▼“だし”にまつわる話
つかさ
そういえば塩野監督が、私のことを「“出汁”系俳優」と言ってくれたことがあって。何かがにじみ出る感じ…?
そういう部分をなつこに当てはめて思い浮かべてくれたのかなと思うんですけど。
お話しをいただいてみたら鰹節屋さんの話で、あの伏線ここで回収されるんだ、これはそのまま鰹節の出汁だ…と思いました。
塩野峻平監督
縦軸が繋がってますね。
-出汁と鰹節のつながりもそうですし、あとは同じ“だし”でいえば、山の車と書く“山車”も地元のお祭りにつながっていたり、監督自身がお祭りへの参加をしていた話があったので、ここにもつながりがあって面白いなと思ってみていました。
つかさ
ほんとだ。なんだか落語みたいですね。
-すごくいい感じに繋がっているなと思いました。
塩野峻平監督
あと、町の距離感とも繋がっていて、白黒わけない感じ。全部縦軸で揃えているつもりです。
▼作品に登場するお店選びは?
-本作制作のきっかけは、八幡町の商店街だと思うのですが、作品内に登場させるお店選びについてなにかエピソードはありますか?
塩野峻平監督
これがあまり商店街から注文がなくて、割と好き勝手にやらせてくれたんです。
この企画のスタート自体が、そもそも商店街を盛り上げようというよりは、恒例企画のようで何かしらを毎年やっているそうなんです。パンフレットをつくって配布したりとか。
そこにたまたま僕がいたので、「今年は映画にしよう」と。
-そういった地域からの声がけが映像とつながるっていいですよね。
新藤鰹節店で調べると明治24年創業だとか。そういった情報が調べてみるといろいろでてきて面白いと思いました。
作品作りにあたって、なつこが鰹節店でお手伝いするといった発想・繋がりみたいなものはどういう感じで生まれたんですか?
塩野峻平監督
ストーリーライン的なものとしては、新藤鰹節店は、こどもの頃からすごく雰囲気がいいなと思っていたんです。
あの街で映画を撮るとなったときに、そこに鰹節屋があるということにすごくストーリーを感じていたんです。
ikachan
“鰹節屋”って、映画にせよなんにせよ、なかなか出てくるものではないですものね。
塩野峻平監督
最初は商店街側からは、“おばあちゃんの人情物語とか、地域とのふれ合いみたいな話がいいんじゃないか?”といった話がありました。
-“~鰹節店”と書いているお店を見たことがなくて、“乾物屋”といった店名ではみかけるとおもうんですけど、第一印象が、“あぁ、こういう店名もあるんだ”と思って、次に、“あの店って、実在してるのかな?”と思って調べたら、実在したんですよね。
塩野峻平監督
おばあちゃんの人情物語でもストーリーとして素敵だと思うのですが、もう少しいろいろな人が観られるような方がいいなと思って、そこに孫という設定をつくりました。
-そこで、なつこがいて、鰹節店があって、銭湯の松の湯があって、経営の継続の話があって、昨今の地元に根付いた施設の存続の課題も話に含まれているなと感じました。
塩野峻平監督
施設の存続の話と言えば、松の湯の経営の継続に関する署名が2000以上集まって、廃業せずに存続することになったというエピソードがあるんです。
(参考:https://www.townnews.co.jp/0305/2019/09/12/497213.html)
海外で勤めていた息子さんも日本に帰ってきて、跡を継いだそうなんです。
-作品の中にでてくる“改装した”という話も本当のことなんですね。
塩野峻平監督
僕的には改装しないで昔のままの方が良いと思う部分もあるんですけどね。
つかさ
撮影前に松の湯さんに入りに行ったんですけど、すごく綺麗で。たくさんのお客さんで賑わってました。
塩野峻平監督
改装して新しくすることも時代のニーズなんでしょうね。
-確かに、新しい設備や新たな安全基準への対応なども必要でしょうしね。
▼つかささんへのオファーと脚本づくりについて
-つかささんがオファーを受けた際の脚本はどういった状態だったのでしょうか?
つかさ
脚本はまだプロットだったと思います。
塩野峻平監督
脚本をつくるうえで、それまでに何度もディスカッションをしましたね。
-脚本作りの中でつかささんのご協力があったということなんですね。
塩野峻平監督
そうですね、すごく喋った記憶があります。
-つかささんから塩野監督に向けて伝えた意見や感想にはどういったものがありましたか?
つかさ
(意見するというよりも)「どんな子なんだろうね?」という人物造形から、それぞれの登場人物たちとなつこの距離感など…一緒に考えましたね。
-なるほど、コメントのところでかかれていた“距離感”といった言葉はそこに繋がるんですね。
つかさ
“なつこ 対 誰か“という、二人のシーンが多くて。
-世の中的にも、人物の距離感って、今はいろいろ複雑というか気遣いがより一層必要で、恋愛経験だったり結婚の話も出てきたり、そういった時代的なものも含めて描かれていると思いました。
▼撮影時、商店街の思い出
-コメントを見ていて、つかささんが商店街を楽しんでいるような印象を受けましたが、思い出やエピソードはありますか?
つかさ
いっぱいあります。
松の湯さんに入りに行ったのもそうですし、新藤鰹節店さんで撮影してるときにかなり夜遅くなってしまって。寒い日だったのですが、お店の方がみんなに温かい出汁を出してくださいました。
-鰹節店ならではの振る舞いですね。
つかさ
劇中に登場する小道具は、八幡町で購入したものもたくさんあります。松の湯のTシャツとか。
あと織物が有名なんですよね。八王子って。
塩野峻平監督
そうです。シルクロード(八王子は多摩の絹の道)なので。
つかさ
銭湯に行くときに、がま口の財布を首から下げてるんですけど、それも八幡町で購入した私物です。
-タオルも松の湯さんのものだって書かれていましたね。
つかさ
そうなんです。タオルはTシャツを買った時にいただきました。
-映画と商店街でいい感じにコラボができますね。あえて、映画のグッズをつくらずに商店街の商品を販売することができますし、“撮影に使われた小道具は、この店のこの商品”とか。上映会で販売してもよさそうですね。
▼主題歌制作。ikachanのアーティストとして初の活動
-主題歌の制作についてお話をきかせてください。主題歌制作にあたって、ikachan自身と作詞が塩野監督と、髙橋遼さんのお名前があがっていたと思うのですが、主題歌づくりのきっかけや経緯を教えてください。ikachanに対しては、塩野監督からのオファーですか?
塩野峻平監督
オファーです。
-詞は塩野監督自身が書く前提でのオファーだったのでしょうか?
塩野峻平監督
そうですね。僕がポエムみたいなものを書いていて。
-それはこの作品に関係なく、以前からですか?
塩野峻平監督
特に何かに使うといったわけでもないんですけど以前から何となく書いていて、それをikachanに見せて、主題歌の制作をお願いできないか相談しました。
彼女がインスタで弾き語りの映像を上げていて、それを見た記憶があったので。
-インスタのプロフィール欄に、“夜な夜な弾き語り…”といったことが書いてありましたね。
ikachan
夜中に感傷的になりがちなので、そのノリでポロポロと弾き語りをしているんですけれども、ストーリーにちょこっとだけ載せたやつを多分見てくださいました。
でも誰かが見てくれてるんだなって思いました。
-それが目に留まって、オファーに繋がってよかったですね。
塩野峻平監督
しかも今年からアーティスト活動・音楽をやるという話で。
ikachan
今年からアーティストとして活動する予定があったので、オファーのご連絡をいただいたときに、めちゃくちゃ良い先駆けになると思って監督に「ちょうど今年アーティストデビューするんです!」っていうお話しをしました。
つかさ
めちゃめちゃ素敵な曲~
ikachan
ありがとうございます。歌詞がとても素敵で映画にすごくあってるなつこの世界観を見事に描いている歌詞だったので。
つかさ
試写で初めて聴いて、感動しました。
-すごいですね。何から何まで担当されていて。最初から作詞は塩野監督自身が書く話があったんですか?
ikachan
そうですね。お話をいただいたときに私自身、ギターや編曲の技術やデータ編集がまだできないので、信頼できる知り合いのアーティストさんに頼んだ相手が、高橋遼さんというアーティストさんで、その方に事情とあと歌詞と、こういう雰囲気で作りたいですっていうのを送りました。
“歌詞は多少変えてもいい”という話になったんですけど、最終的には、元々いただいた歌詞そのままで完成しました。
-こういったやり取りの中で思い出に残る話はありますか?こういう曲がいいとかというイメージは何か伝えたのでしょうか?
塩野峻平監督
なんとなくのイメージはあって、それを伝えて、ikachanとは、ラリーを3回くらいしました。
ikachan
オファーをいただいて、2週間ぐらいですぐ作ったんです。
つかさ
すごい!
塩野峻平監督
3ラリーぐらいで、決着がつきました。
ikachan
レコーディングにも来ていただきました。
-アーティスト活動は今年からスタートして、11月にライブがあるそうですね。
ikachan
そうです11月に自分のオリジナル曲でライブをします。
-個展でライブをするような書き方がされていたのですが、ikachan自身、写真を撮るような話があったので、写真展も行う形式ですか?
ikachan
私は写真も撮るんですけど、そちらは趣味で、今回は三上唯(https://twitter.com/mikamiyui_)さんというイラストレーターさんと、松田凪(https://twitter.com/matsudanagi)さんという写真家さんの個展の中でクロージングライブっていうかたちで個展の最終日の最後の時間だけ、場所をお借りして、ライブをする予定です。
▼ご自身が脚本に携わった作品が完成したものを観ての感想
-脚本を塩野監督とご一緒に作られてみて、撮影・編集を経て、完成した作品を観ての感想はいかがですか?
つかさ
“自分が出ている映像を見ると自分のお芝居が気になってしまう”という俳優部のお話しをよく耳にするのですが、私の場合は、撮り終えた後はもうどうしようもないから、作品として俯瞰で見てしまうところがあって。自分自身の芝居が良いとか悪いとかは全然わからなかったんですけど、すごく好きな映画でした。
-ここが好きといったところはありますか?
つかさ
いっぱいあります!
全部好きです。曲ももちろん好きだし。
シーンとして一番ぐっと来たのは、家族のシーンです。
義理の弟とお父さんとお母さんが、鰹節店のおばあちゃんちにやってきたところで、写真館へ行く前の準備をしているシーンがすごく好きですね。
ikachan
私もあのシーン、大好きです。長回しのシーンで、めっちゃいいですよね。
つかさ
そうです。定点で撮影されているカット割りのないシーン。
塩野峻平監督
あれ大変だったね。前日に差し込んだんですよね。
-そうなんですか!?
塩野峻平監督
あのシーンは、5人が会わないと書けないと思ったんだよね。
ikachan
あのシーンは皆さん5人が会った日に撮影があったんですか?
塩野峻平監督
一度5人が本読みをして、そこでなんとなくわかって。
つかさ
家族のシーンの撮影って1日だけだったんです。
-5人のスケジュールを合わせるのって大変ですものね。
塩野峻平監督
はい、なので、急遽差し込んで。
つかさ
違和感のなさが、なんか変でした。怖いくらいでした。
ikachan
めちゃくちゃリアルでしたよね。
つかさ
「ほんとに家族かも…」と思うぐらいでした。
クランクアップのときにおばあちゃん役の有希さんが、「家族だったから別れるのが悲しい」って泣いちゃって。
ikachan
1日だけだったけど?
つかさ
はい。それぐらいギュッと、本当に家族だったなって思いますね。
-すごいですね。しかもそれが差し込んで出来上がったシーンというのも。
つかさ
あのシーン、すごく好きです。
それぞれのキャラクターがよく出ていて、愛おしくなるようなシーンだと思います。
▼手島実優さんとの共演
-手島実優さんとの共演は初めてでしたか?
つかさ
はじめてでした。
-以前、手島実優さんの特集上映が池袋シネマ・ロサで行われた時に、SNS上で手島さんとつかささんの笑顔のアイコンを使ったちょっとしたやり取りがあったのをみつけました。
つかさ
村口知巳(https://twitter.com/aruoto2018)さんという監督がいらっしゃるんですけど、村口監督が手島さんを起用した映画(『世界の終わりとアダムとイヴ』)があって、そのご縁から手島さんの特集上映「the face」のティザーを担当されていて、偶然タイムラインに流れてきたんです。
-いい感じに共演されていましたね。
つかさ
嬉しかったです。念願の共演で。
-お話したことや、エピソードはありますか?
つかさ
手島さんは美容師さんの役だったんですが、撮影の1週間前ぐらいに本読みがあって。そのとき実際に美容院にお邪魔して、美容師さんからハサミの使い方、櫛の使い方を教わったんです。
美容師さんがご好意でカットの道具一式を貸してくださって、手島さんはその道具をおうちに持ち帰られて。本番まで練習されたんじゃないかな。
プロ根性が素晴らしいと思いました。
-手島さんはフラワーアレンジメントのコンテストで受賞経験などもあって、器用さみたいなものがあったことを思い出しました。
つかさ
髪を切るハサミは、普段わたしたちが使っているハサミとはちょっと違うと美容師さんが仰っていて。でも手島さんは、初めて持った段階から上手だと美容師さんに褒められてました。
本物の美容師さんにお任せするように、安心してお任せできました。
▼ikachanと写真
-ikachan は写真が趣味だとのことですが、どちらのカメラをつかわれていますか?
高校生の写真部の時からずっと変わらず、キヤノンのEOS kiss X7(https://global.canon/ja/c-museum/product/dslr815.html)を使っています。
-高校生からずっと写真を撮られているんですね。
ikachan
でも、本当に趣味ですね。役者さんに頼まれたらプロじゃないので無償で撮りますよと言って、撮って、レタッチだけ軽くしてお渡ししたりしています。
-写真と言えば、つかささんがインスタを始めるときに、写真を撮られるのはあんまり得意じゃないと書かれていましたね。
つかさ
苦手意識があります。
-映像として撮られるのと、写真で撮られるのってどんな違いがあるのでしょうか?
つかさ
自分自身としてカメラの前に立つのが怖い…怖いのかな…。
-個人的な感想として、SNS等でもご自身をさらけ出すことは苦手とされているのかなっていう印象があります。表現することはできるけれども、自分を出すことが苦手というお話は役者さん全般から耳にすることが多いです。
つかさ
基本的に、「(私に)誰も興味ないだろう」って思っていて…
-そんなことはないと思いますよ。
つかさ
言いたいこととかないし、何か聞いてもらうからには、ちゃんと意味や面白みがないと良くないなと思ってしまうんです。
-きちんと考えているというか、考え込んでいらっしゃるんですね。
つかさ
そうなんでしょうか…
-映像では、シナリオやキャラクター像、それがスクリーン上に映し出されるから大丈夫といったことでしょうか。
つかさ
そうですね。役としては大丈夫です。
モデルさんってすごいなって思っています。
-写真のモデルさんも俳優さんもどちらもすごいなと思うのですが、写真のモデルさんは例えば、撮影する側にディレクションのスキルが低かったとしても、自らポージングや手の動きひとつとっても、その瞬発力や表現力に驚かされることがあります。
つかさ
(スチール)カメラの前に立つと、どんな顔していいかわからないんです。
役として立つときは、シーンがあって、どういう顔をしたらいいかもわかるのですが…
ikachan
私も写真撮影が苦手で、映像だと大丈夫なので、一緒だなと思いました。
-つかささん自身も写真を撮影されていますよね。
つかさ
撮るのは好きです。
-飲み屋ビルとか、美術館に行った時の写真とか、写真って、その人の興味の対象とか、視点・目線が見えるので、面白いなと思ってみています。
▼3月16日(土)上映会について、メッセージ
-3月16日(土)の上映会にあたって、観にいらっしゃる方々に向けてのメッセージをお願いします。
ikachan
16日の上映会を観に来てくださる皆様へ。
『此処だけの話』を私は見たときに、すごく日常のように見えて、なつこの心情は多分きっといろいろ動いていて、私はそれがすごく垣間見えながら、進んでいく物語がすごく好きだったんですね。
主題歌を今回担当させていただいて、塩野監督の書いてくださった詞で、映画の世界観をそのまま曲にあてたような主題歌になってるので、最後の最後までお楽しみいただけると思います。
お待ちしております!
塩野峻平監督
町の映画を今回撮りまして、まず一番はその町の人に楽しんでもらうことだと思っています。
作った身から言うのもなんですが、なつこの心情をもちろん楽しんでいただいてもいいのですが、もっとラフに、「鰹節屋さんで撮ってるんだ」、「松の湯で撮影していたんだ」、「笹野さんが出ているんだ」といった楽しみ方を皆さんにしていただけたら、この映画を作った意味としてひとつ達成できると思っています。
そういう楽しみ方をまずしていただくのはもちろんのこと、僕自身としては“町の映画”を地域と絡んで撮りましたし、八幡町を知らない人にもきちんと届けられる映画を撮ったつもりです。
町の人にも、外から今回足を運んでいただける方もいると思いますが、そういう方々にも広く楽しんでいただけるような映画になっていると思いますので、ぜひ、自分の住んでいる町を想像しながら、観ていただければなと思います。よろしくお願いします。
つかさ
淡々と暮らしているように見える日々の中にも気持ちの揺れ動きはもちろんあって、そういう瞬間がちゃんと映っていれば、なつことしては良かったなと思います。
準備段階から何度もお邪魔して、私は八幡町が大好きになりました。魅力的な八幡町がきちんと映っていると思うので、地元の方が喜んでくださったら嬉しいなと思います。街が主役の映画です。
もちろん八王子以外にお住まいの方も、観てくださったみなさんが、自分の住む街や日々を、八幡町を、「なんかいいな」と思えますように!会場でお待ちしております。
▼無料上映会 詳細
・上映スケジュール:2024年3⽉16⽇(⼟)開場13:45 上映14:00〜、15:15〜(全2回)
・上映場所:⼋王⼦市学園都市センター イベントホール (⼋王⼦市旭町9-1⼋王⼦スクエアビル12階)
・イベント:出演者、監督による舞台挨拶を予定
・⼊場:⼊場無料、予約不可
※⼊場については先着順
▼本予告
■ 作品情報
『此処だけの話』
(2024年/⽇本/カラー/16:9/30分)
あらすじ:
鰹節屋の祖⽗⺟の家で⽣活するなつこ。⼤きな夢もなくただただその⽇を居⼼地良く⽣きている。
少々複雑な家庭事情を持つなつこと、その周りの⼈々との⽣活を描いた⽇常ドラマ。
出演:つかさ、有希九美、佐々⽊藍、林⽥⿇⾥、佐々⽊勝陽、陣慶昭、⼿島実優、笹野⾼史
スタッフ:⟨監督・脚本・編集・プロデューサー⟩塩野峻平⟨撮影監督⟩近藤実佐輝⟨照明⟩岡上亮輔
⟨録⾳⟩⼤津研⟨ヘアメイク⟩⼦池絢⾳⟨助監督⟩⼩⻄康介⟨制作担当⟩⽊下千加⟨演出助⼿⟩平間⾹帆
⟨制作進⾏⟩加藤佑真⟨制作応援⟩清⽔陽介・遠藤百華・渡部史也⟨撮影助⼿⟩平賀紫⽣⟨録⾳助⼿⟩⼩菅⼒哉
⟨スチール⟩春⽇晃⟨⾳楽⟩釘本勇気⟨協⼒⟩中野智⾏・遠藤佳孝・師岡健治
⟨制作⟩Baboo⟨企画製作⟩⼋幡上町商店街くらま会
主題歌:ikachan「ハロー」作詞 塩野峻平 作曲 ⾼橋遼
3月16日(土)、八王子市学園都市センターイベントホールにて、プレミアム無料上映会開催