瀬戸かほ 初プロデュース作品『きまぐれ』3月15日(金)より公開。オフィシャルインタビュー解禁

瀬戸かほ 初プロデュース作品『きまぐれ』3月15日(金)より公開。オフィシャルインタビュー解禁

俳優・モデル 瀬戸かほ 初プロデュース作品『きまぐれ』が、2024年3月15日(金)より、シモキタ – エキマエ – シネマ『K2』にてロードショー。主演・瀬戸かほ&監督・永岡俊幸のオフィシャルインタビューが到着した。本作は、近年『クレマチスの窓辺』(永岡俊幸監督/2020年)『この日々が凪いだら』(常間地裕監督/2021年)『ストレージマン』(萬野達郎監督/2022 年)など、出演作が多数公開され、俳優・モデルとして活躍する瀬戸かほの初プロデュース作品。そして、自身で主演と原案も務める。

家族の物語である本作では、瀬戸かほ、内田周作、石本径代、櫻井成美が最後の家族旅行をする一家を演じ、二見悠とミネオショウが旅先の街で出会う人物を演じる。いずれも瀬戸が共演を熱望した豊かで個性的な俳優陣が揃った。監督と脚本は、2022年に劇場公開された瀬戸かほ主演作『クレマチスの窓辺』以来のタッグを務めた永岡俊幸。25分という短編映画ながら、色彩豊かな映像と個性的な登場人物たちが織り成す充実した作品に仕上がっている。

■ 俳優・モデル 瀬戸かほ初プロデュース作品『きまぐれ』

季節は6月。最後の家族旅行の想い出に――
旅先できまぐれに彷徨う女たちと、取り残される父。
とある一家の「家庭の事情」を描く珠玉の25分。

ストーリー

親戚の結婚式に来た岩田家。この遠出は旅行を兼ねているが、各々が最後の家族旅行だと感じている。長女・桃子(瀬戸かほ)は結婚間近、次女・桜子(櫻井成美)は海外へ留学。そして、母・和美(石本径代)は離婚を考えている。桃子は街で婚約者そっくりな男に出会い、桜子はフラメンコ教室に飛び込みで入って踊りを習う。そんな風に女たちが彷徨うように街へ繰り出していく中、ひとり宿に取り残された父・智(内田周作)。果たしてこの家族旅行の顛末は…

▼瀬戸かほ(出演・プロデューサー・原案)、永岡俊幸(監督・脚本)インタビュー

―まず初めに、制作のきっかけをお聞かせください。


瀬戸かほ(以下、瀬戸)
「2022年の秋、渡る世間は鬼ばかりにハマっていました。さまざまな問題が起こるけど、それでも共に生きていく家族っていいなあと思ったんです。実家に住んでいた頃は外にばかり目が向いていたのですが、いざ離れると家族を思う時間が増えた自覚もあって、家族の話を書いてみたくなり台本を書いたのがはじまりです。飽きっぽい自分が物語を一つ書き切れたことが嬉しくて満足してしまい、その後の展望は考えていなかったです」

永岡俊幸(以下、永岡)
「ちょうど同じ時期に、僕の監督作『クレマチスの窓辺』の全国順次公開をしていて、主演をされた瀬戸さんと舞台挨拶で各地の劇場にお邪魔していたんですが。その時に「私が書いた台本を永岡さんが監督で撮ってください」とお話がありました。撮影から3年掛かった『クレマチスの窓辺』の全国順次公開が一通り終わった後で疲れ切ってまして、なかなか即答できなかったんですが、もう次撮れないなあと思っていたところで、瀬戸さんに拾ってもらえたみたいな感じがしてありがたいなと思い、お受けしました」


「永岡さんが作品作りをやめようとしていることがショックだったので、勢いでお声がけしました。ただ『きまぐれ』を形にしていく中で、映画を作ることの大変さを何度も痛感したので、あの時の永岡さんの気持ちが今は少しわかります」

―脚本はどういう形で執筆されたのでしょうか?


永岡
「まず瀬戸さんが執筆された元の台本があって、瀬戸さんの方で何度か改稿していたのですが、ちょうど八王子ShortFilm映画祭という映画祭で製作費の助成をしてまして、その企画コンペに出そうとなったんです。それが、「出会い」「愛」「結婚」のいずれかをテーマにした作品という条件で、「じゃあ、その要素を全部入れてやろう」って僕がコンペ用にプロットを書いたんですが、それが通ったのでそれからは僕の方で改稿しました。元々瀬戸さんが書かれた4人家族の旅先での喧嘩の話という大枠を活かして、フラメンコ教室に行ったり、婚約者に瓜二つの男に偶然遭遇したり、みんなで山へ行ったりと、僕の方で足していきました。あとは予算やロケ地やキャスティングなどの準備状況に応じて改稿していった次第です」

瀬戸
「プラスされた要素がいくつかあったのですが、フラメンコ教室は特にびっくりしました。自分が書いた台本がどんどん変わっていく様子に複雑な気持ちを抱える瞬間もありましたが、私一人じゃ辿りつけなかった場所へ永岡さんが連れて行ってくれたワクワクの方が大きくて、誰かと一緒にひとつの作品を作るのは面白いという結論に自分の中で至りました」

きまぐれ
長女・桃子(瀬戸かほ)

―「最後の家族旅行」ということでしたが、この家族を通して描きたかったことは何かありますか?

永岡
「登場人物の会話の節々に「死」についての事柄をあまり大々的にではなく、さりげない形で入れようと思っていました。僕たちは日常で意識せずに「死」を話題に出します。特に家族との日常会話で多くて、年を重ねるごとに「誰かの死」や「自分の死」が出てくることが増えます。この作品は、登場人物たちがゆっくりと見えてくる自分や誰かの死を朧気ながら自覚し、この先どう生きようかと考え始める、人生における一瞬を描いているのではないかと思います」

―タイトルを『きまぐれ』にした経緯はどういったものだったのでしょうか?


永岡
「瀬戸さんがタイトルは平仮名4文字にしたいということだったので、その条件で僕がいくつか候補をあげました。その中の一つが『きまぐれ』で、母と娘二人が街を彷徨うというプロットだったのでしっくり来ました」

瀬戸
「4文字のタイトルが好きなんです。自分で作った写真集も以前作った映像も4文字に統一していたので、今回もそうしたいなと思って。『きまぐれ』が送られてきたとき、これしかないと思い即決しました。覚えやすくてかわいいですし、永岡さんらしいなと」

―永岡監督の作風についてお聞かせください。


瀬戸
「私が思う永岡さんの作品の魅力は、軽やかさとかわいらしさの中に潜む毒っぽい部分。あとちょっと変なところ。堂々と自然に変と言ったらいいんでしょうか。登場人物たちはそれを普通にしているんだけど、おかしいというか。
私の原案やアイデアは勢いで勝負という感じで激しかったので、永岡さんと一緒に作ることでそれが中和されて、良い作品になるのではないかと考えていました。
完成した作品を観たとき、もちろん良い意味ですが、やっぱり変な作品だと感じました。一緒に作って良かったです」

―今回、初めてプロデューサーをしてみて、映画製作についてどう感じましたか?また、俳優として出演する側と制作として関わる側の違いもあれば教えてください。


瀬戸
「初めて知ることの連続で、学ぶことがあまりにも多くてどんどん日々が過ぎていきました。いちばん驚いたのは決断する機会の多さですね。ひとつ選ぶごとに責任も一緒に背負う怖さも痛感しました。
ただ、今回プロデューサーの立場になったからこその発見もあったので、俳優活動に活かしていきたいです。
制作側と出演側どちらも携わって感じた違いは、作品への熱量はどの立場でも同じだけあるとして、その熱量を注ぐ期間と密度です。
今回は企画から上映まで作品とともに過ごしたので、作り手側の”作品に関わる期間の長さ”を、身をもって実感しています。2022年の秋から始まって、2024年いっぱいは関わる可能性があることを考えると、確かに長いですね…!ただ、関わる時間が長い分、『きまぐれ』への愛情が深まっていくのを感じています」

―キャスティングは瀬戸さんがされたということですが、今回のキャスティングの経緯をお聞かせください。


瀬戸
「父役の内田さんは以前から友人で、一緒にガッツリとお芝居をしてみたいとずっと思っていたのです。石本さんは何度かご一緒する機会がありまして、前回は義理の母と娘の関係だったので、今回はグッと距離を縮めて母役でオファーしました。
次女・桜子を演じた櫻井さんは、初めて共演した日にビビッときて、いつかまた絶対ご一緒したかったので今回妹役で、ミネオさんと二見さんはそれぞれ方向性の異なる面白さが魅力で、絶対にこの世界に居てほしい!と思いご連絡しました。
このキャスティングしかありえないと企画段階から今に至るまで思い続けています」

永岡
「本当に素敵な俳優のみなさんにご出演いただいたなと思いました。僕は基本的にあんまり演出のことをなるべく言わないようにして、みなさんに考えてきてもらったものを現場で観たいと思っています。今回現場でみなさんのお芝居を観ていてとても楽しかったです」

―永岡監督が撮影時に大変だったことや、思い入れのあるシーンを教えてください。


永岡
「予算的にタイトなスケジュールだったので、1シーン1シーン撮影にあまり時間を掛けれず、演出や撮影のことなどの決定をすぐに出さなければならなかったことでしょうか。しかし、それはどの現場でも同じことです。思い入れのあるシーンについては、撮影スケジュールで一番最後にミネオショウさん演じる長女の婚約者のそっくりさんが出てくるシーンを撮影したんですが、その時のミネオさんのお芝居が面白くて、本番中声を出して笑わないようにスタッフみな我慢していました。みんな疲れているところに笑いを提供してくださいました」

瀬戸
「笑わないようにするのが大変でした」

―最後に見どころをお聞かせください。


瀬戸
「この旅は岩田家にとって、忘れられないものになったと思います。
家族旅行の行き着く先を共に見届けていただけたら嬉しいです」

永岡「この映画の観方はいくつかあると思っています。父、母、娘たち、それぞれの視点から観るのもいいし、突っ放しておかしな家族そのものを観るのもいい。それぞれのちょっとした「きまぐれ」と、街で出会うちょっとした偶然は、日常を少し非日常にしてくれます。劇場でご覧いただくみなさんも一緒に、最後の家族旅行という、ほんの少しの非日常を楽しんでいただければ嬉しいです」

【監督・脚本】
永岡俊幸(Toshiyuki Nagaoka Nagaoka)

1989 年生まれ、島根県出身。日本映画学校 現 日本映画大学 卒業後、映画やテレビドラマなどの助監督として活動。2015 年から短編映画の制作を始め、2018 年制作の『オーロラ・グローリー』は、きりゅう映画祭、日本芸術センター映像グランプリなどで入選。2022 年、地元島根で撮影した『クレマチスの窓辺』で劇場デビューし、全国順次公開されている。その他、主な監督作に短編『つめたいあかり』がある。
【プロデューサー・原案・脚本・主演 岩田桃子役】
瀬戸かほ(Kaho Seto Seto)

1993 年11 月11 日生まれ。神奈川県出身。2015 年に映画『orange オレンジ 』でデビュー。映画、舞台、ウェブドラマで女優として活躍し、ミュージックビデオへの出演も多数。映画『リビングの女王』では第6回賢島映画祭にて助演女優賞受賞。2022 年は『この日々が凪いだら』(常間地裕監督/2021 年)、『クレマチスの窓辺』(永岡俊幸監督/2020 年)、『神様のいるところ』(鈴木冴監督/2019 年)と三本の主演作が劇場公開。主な出演作に『ストレージマン』(萬野達郎監督/2022 年)、短編映画『empty 』 中嶋駿介監督/2023年)

▼公開情報

【2024年3月15日(金)より、シモキタ – エキマエ – シネマ『K2』にてロードショー】
●東京・下北沢 シモキタ – エキマエ – シネマ『K2』 3月15日(金)~
https://k2-cinema.com/event/title/380
※連日、登壇イベントあり。登壇者等は上記URLを参照。


●大阪・十三 シアターセブン 4月6日(土)、7日(日)【限定公開】
https://www.theater-seven.com/


●愛知・名古屋 シネマスコーレ 初夏公開予定
http://www.cinemaskhole.co.jp/cinema/html/


▼予告編


▼キャスト紹介

岩田智 役:内田周作(Shusaku Uchida Uchida)
1974 年11 月26 日生まれ。兵庫県出身。沖縄にて舞台・ドラマ・CM 等で活動を始める。 2011 年「この空の花 長岡花火物語」大林宣彦監督作品に出演してから、その後活動の場を東京に移し、映画・CM 等に出演する。

主な映画作品として「野のなななのか」(2014 、監督 大林宣彦)、「二十六夜待ち」(2017 、監督 越川道夫)、「変魚路」(2017 、監督 高嶺剛)、「LOVE LIFE 」(2022 、監督 深田晃司)、「消えない虹」(2022 、監督 島田伊智郎、主演 、「Winny 」(2023 、監督 松本優作)、「くまをまつ(仮)」(24 、監督 滝野弘仁) がある。
岩田和美 役:石本径代(Michiyo Ishimoto Ishimoto)
多数の舞台出演を経て、2016 年『ぼくらのさいご』(石橋夕帆監督)で映像デビュー。

出演作に、映画『カランコエの花』(中川駿監督)、『そうして私たちはプールに金魚を、』(長久允監督)、緑黄色社会MV 『ずっとずっとずっと』、舞台『イエ系』(サンプル 松井周演出)など。
岩田桜子 役:櫻井成美(Narumi Sakurai Sakurai)
2000 年3 月24 日生まれ、大分県出身。 高校卒業後に上京、アルバイトをしながら演技を学ぶ。2022 年4 月、アプレが12 年振りに開催をしたアプレ新人オーディションに応募。豊かな感性とたたずまいが魅力との評価をされて合格。現在、映画、舞台、CMなどで活動中。

主な出演作に、
【映画】『平坦な戦場で』 主演(監督:遠上恵未) ※カナザワ映画祭「期待の新人俳優賞」・TAMA NEW WAVE ベスト女優賞ノミネート 『春の結晶』(監督:安川徳寛) 『犬も食わねどチャーリーは笑う』(監督:市井昌秀)
【舞台】20 歳の国「長い正月」(演出:石崎竜史)・ほりぶん「一度しか」/ 演出:鎌田順也(ナカゴー)
【広告】LIFULL HOME’S HOME’S(ライフルホームズ) などがある。
吉岡大(フラメンコ教室の先生)役:二見悠(Yu Futami Futami)
千葉県出身。 モデルとしてデビュー後、映画『ソレダケ / that’s it 』(2015 年 石井岳龍監督)に出演したことを皮切りに、俳優としても活動の幅を広げる。

『魔法少年☆ ワイルドバージン』(2019 年 宇賀那健一監督)、『もみの家』(2020 年 坂本欣弘監督) などに出演。ドラマ、広告、MV などでも幅広く活動中。
谷勝(桃子が街で出会う男)役:ミネオショウ(Sho Mineo Mineo)
1985 年1 月19 日生まれ、東京都出身。映画、ドラマ、CM 、MV 等数々の映像作品に出演。
2022 年は出演作『クレマチスの窓辺』『とおいらいめい』『PARALLEL 』『ラーゲリより愛を込めて』などが劇場公開。
2023 年は主演作『MAD CATS 』『ホゾを咬む』はじめ多くの劇場公開作品やネット配信ドラマが公開された。2024 年にも複数の公開作品が待機中。

■ 短編映画『きまぐれ』

【クレジット】
瀬戸かほ 内田周作 石本径代 櫻井成美
二見悠 ミネオショウ


監督:永岡俊幸(『クレマチスの窓辺』)
プロデューサー・原案:瀬戸かほ 脚本:永岡俊幸 瀬戸かほ
撮影:萩原脩 照明:中島浩一 録音・整音:柴田陽一郎 編集:長谷川汐海 永岡俊幸 助監督:木村緩菜
ヘアメイク:篁怜 制作進行:塩野峻平 山田将 制作応援:加藤佑真 山下諒
スチール:山川哲矢 メイキング:Keishi Kondo
カラリスト・DCP 制作:曽根真弘 宣伝美術:加藤才紀子
協力:八王子Short Film 映画祭 製作:壇桃子 Royal Garden Palace 八王子日本閣
制作・配給:Route9 & Friends
英題:Family Affair 2023 年 日本 カラー/ 25 分 ヨーロピアンビスタ © 八王子日本閣
公式HP: https://c5c518.wixsite.com/kimagure2024
公式X : https://twitter.com/kimagure_film

2024年3 月15 日(金)より、シモキタ エキマエ シネマ『K2 』にてロードショー

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