映画『チャロの囀り』公開初日舞台挨拶。みなさんの中にちょっと残るものや気づきがあれば嬉しい。

映画『チャロの囀り』公開初日舞台挨拶。みなさんの中にちょっと残るものや気づきがあれば嬉しい。

1月20日(土)、渋谷ユーロスペースにて、映画『チャロの囀り』が公開初日を迎え、卯ノ原圭吾、東宮綾音、芽衣子、米元信太郎、末吉ノブ監督が登壇。公開初日を迎えた喜びと作品への思い、メッセージを語った。

■ 映画『チャロの囀り』公開初日舞台挨拶

▼ひとことあいさつ

末吉ノブ監督
末吉ノブです。よろしくお願いします。

卯ノ原圭吾
チャロ役を演じさせていただきました卯ノ原圭吾です。本日はご来場いただきまして誠にありがとうございます。

卯ノ原圭吾

東宮綾音
美華役を演じました東宮綾音です。本日はよろしくお願いいたします。

東宮綾音

芽衣子
金髪のくるくるの頭のエル役を演じました芽衣子です。よろしくお願いします。

芽衣子

米元信太郎
はい、ホームレスのたつお役を演じました米元信太郎と申します。よろしくお願いいたします。

米元信太郎

▼作品への思い

-今日はこの5人でですね、初日の舞台挨拶をさせていただきます。役者さん4人ともですね、今日ご覧になった映画とですね、容姿があまりにも違って皆さんびっくりされてるのではないかと思いますけど。元々こういった姿・形でございます。
この映画の撮影は実は…監督、1年半前ですかね?約2年前の…

末吉ノブ監督
2年前の2月ですね。

-皆さんすっかり成長されたということですね。では監督、この作品の思いをお願いします。

末吉ノブ監督
そうですね。2年前に撮影したんですけども、元々人との出会いと言いますか、社会人をやり始めていろんな人と出会って、いろんな人にそれぞれの価値観があって、考え方も違って、それを違うからって言って閉ざしてしまうと、何も話が始まらないなってずっと思っていました。
僕としては基本的にはいろんな人の意見を聞いて、自分自身が今まで成長できたなって思っていたので、そういうものを撮りたいなってずっと思っていて、実際そういうものを撮ってきたなって改めて思っています。
主にミュージックビデオをずっと撮ってきたのですが、コロナ禍以降、いろいろ思うことがあって、映画を撮ろうってなって、こういう映画を撮りました。コロナ禍以降で出会った人とやりたいなと思ったので、キャストも全員コロナ禍以降に出会った皆さんでやって、それでやっぱりまたいろんな出会いがあって、そこでいろんな考え方もあって、そこで合う合わないもあったりとか、それが現実だなっていうのもありつつ、でもやっぱり合う人とはやっぱり刺激をいっぱいもらってというふうな感じになったので、この映画もそういうところを大事にしたいなと思って描いています。
「xxxが出るんかい!」みたいな感じの展開もあるんですけれども全部、基本的には、“何か話せばわかるんじゃない?”っていうのが、モットーとしてあるなと思ってそういうのを大事にしてきました。

末吉ノブ監督

-では、役者さんの方からも。

末吉ノブ監督
そうですね。

-まず主演の卯ノ原さん。

卯ノ原圭吾
はい。僕が演じたチャロっていう役なんですけど、最初に台本をいただいたときにこれは難しい役だなというのが第一(印象)で、もちろん作品の伝えたいこととか、僕もそれこそ、“あの人ってああいう人だよ”とか、人づてに聞いて、その人のイメージを固めてしまうということが自分自身の中であったので、この作品を通して、そういうちゃんと目を見て、その相手をわかった上で自分の判断をしていくってことも大切だなと思いつつ、あとはチャロを演じるときに実際に失語症という、言葉を失ってしまった人の集まりにもお邪魔させてもらったときに、最後にそうやって僕みたいな部外者が来ることもなかったので、すごく笑顔で“また来てね”みたいなことで、純粋な感じで僕を手を振って送り出してもらったときに、“これがもしかしたら…”と、何かぐっとくるものがあってこれがチャロなんじゃないかなっていうのが…だからそこで役を掴んだ感じでしたね。はい。

-なかなかいい話ですね。では、東宮さん、これに勝るエピソードを。

東宮綾音
本日はとってもとっても寒い中お越しいただいてありがとうございます。お話にもあったんですけど、2年前に撮影して、私自身まだ東京で生活もしていない大阪に住んでたときに撮影したもので、映像でのお芝居も不慣れなときに撮影があったので、本当に圭吾さんと監督に迷惑をかけながら助けていただきながら、撮影しました。
2年たって私もいろいろあって見返すと。先ほどもおっしゃってたんですけど、人とちゃんと向き合うこととかって意外とできてるようでできてないなって私も最近これを見て、改めて気づいたので今日も何か皆様の中にちょっと残るものや気づきがあれば嬉しいです。ありがとうございました。

-ありがとうございます。では金髪の。

芽衣子
はい、金髪でした。
そうですね。金髪も含めてなんですけど、すごくパンチの効いたお姉さんをやらせていただけるということで台本を読ませていただいたときに、まず泣きました。金髪のお姉さんがすぐ大好きになってしまって、それゆえに何か勝手にプレッシャーを感じて、現場でも迷惑をかけながら、みんなと相談しながら作り上げていった役です。
北九州での撮影だったんですけど、親族がみんな北九州にいたっていうこともあっていろいろ思いが深くて。すごくね、いいロケーションで、一緒にお風呂入って、楽しい撮影でした。
最後の LiSA さんのエンディングテーマも相まって、すごく温かい気持ちになって帰っていただけたら嬉しいです。ありがとうございます。

-最後、締めていただけますか。

米元信太郎
はい、わかりました。
金髪からの小汚いおじさんですけれども、ミーハーなことを言っていいですか、初ユーロスペースなんですよ、僕。この中で多分、役者陣の中でいうと僕がキャリアが一番長いんですよ。その中で初ユーロっていうのが本当に嬉しくて、それがまたコロナ禍で出会ったノブさんと、圭吾と綾音と芽衣子とっていうのが、あまり、“仲間!”みたいなキャラではないんですけど、それが一番感無量だなっていうのが一つありますかね。
はい。汚いホームレスのおじさんでした。ありがとうございます。

-今日はですね、末𠮷監督が劇場デビューでございますので、皆さんこれを初日にご覧になっていただいたっていうのは、歴史の目撃者になっていただきたい。これからも活躍をしていただきたいと思います。

末吉ノブ監督
最後に言い残したことがあります。
僕はやっぱりもうその東京に出てきて、渋谷のサブカルチャーに…ちょっと東京コンプレックスだったんで大阪の人間なんで、渋谷のサブカルにめっちゃ憧れがあって、やっぱりその中の一つでやっぱりユーロスペースはもう眩しくて眩しくて東京に出てきて、もう本当に、レオス・カラックス(フランスの映画監督・脚本家)とか大好きだったから、観に来たりとかずっとしてて、そんなとこで自分が作ったやつが流れるというのが、もう感無量といいますか、感無量ですね。はい。

っていうのと、エンディングの LiSA の「BEAUTIFUL WORLD」って曲なんですけど、それぞれの世界がやっぱり皆さんあるとは思うんですけど、それでやっぱりいろんな世界と交わって自分の世界がどんどんでかくなっていく…と僕は思ってるんですけど、その世界は結局自分で生きていかなきゃいけないんだっていうのを言いたかったといいますか、その感じが 「BEAUTIFUL WORLD」とぴったりで、本を書きながら、絶対にこの曲だって思っていて、こういう感じになりました。
最後に美華が歩いていって、美華は、結局こういうことがあったけど自分の世界を自分の足で歩いていくっていう話にしたかったなっていう感じでした。ありがとうございます。


■ 映画『チャロの囀り』

記憶と言語を失い、世界から忘れられた孤独な男。チャロ。
世界の現実に翻弄されながらも、真っ直ぐ生きていたいと思う女。美華。

STORY
夜は牛乳配達、昼は大学の清掃員で働くチャロ(卯ノ原圭吾)。5年前の事故で記憶と言葉を無くし、
今は浮浪者のたつお(米元信太郎)とともに平和に静かに生きている。
山の手の住宅地にある大学へ通う美華(東宮綾音)。富裕層の友達に囲まれ、キラキラな大学生活を送っているように見えるが、
実は学校の友達には内緒の実生活が。夜は借金のためスナックでバイトし、姉のようにしたう童話作家のエル(芽衣子)の家に入り浸る生活。
普段から、大学の友達の価値観と自分の価値観の差に戸惑う美華をエルは「住む世界が違う」と諭す。
ある深夜、スナックの閉店後に帰路に着く美華の元へ闇金が返済に迫ってくる。その一部始終を、牛乳配達のチャロが目撃する。二人が出会う。
言葉も通じないチャロと美華。チャロの一生懸命何かを伝えようとする姿に好感を持っていく美華。
そして、ある事件をきっかけに二人は急接近する。チャロと美華の平和な時間が
流れるかに見えたのも束の間、ある人物の登場で、エル、たつお、学校の友達をも巻き込んで話は一気に展開していく…。

監督:末吉ノブ 出演:卯ノ原圭吾、東宮綾音 ほか
2022/5.1ch/DCP/115分/日本 配給:モラモラプレス


HP:https://charo-movie.bitfan.id/
X:@charos_song
Instagram:charos_song

▼舞台挨拶情報

渋谷ユーロスペース
〒150-0044 東京都渋谷区円山町1−5 3F

ユーロスペース (eurospace.co.jp)

連日20:45の回上映後

1月20日(土)
ゲスト:末吉ノブ監督、卯ノ原圭吾さん 東宮綾音さん、芽衣子さん、米元信太郎さん(以上 本作出演)
1月21日(日)
ゲスト:末吉ノブ監督、卯ノ原圭吾さん、東宮綾音さん、芽衣子さん、 米元信太郎さん、松本響さん(以上 本作出演)
1月22日(月)
ゲスト:末吉ノブ監督、 卯ノ原圭吾さん、立仙愛理さん(以上 本作出演)
1月23日(火)
ゲスト:末吉ノブ監督、 浦翔也さん(撮影監督)、今関あきよしさん(映画監督)
1月24日(水)
ゲスト:末吉ノブ監督、 吉田恵輔さん(映画監督)
1月25日(木)
ゲスト:末吉ノブ監督、卯ノ原圭吾さん(本作出演)、山口隆志さん(音楽)
1月26日(金)
ゲスト:末吉ノブ監督、卯ノ原圭吾さん、東宮綾音さん、芽衣子さん、米元信太郎さん、松本響さん、立仙愛理さん(以上 本作出演)、浦翔也さん(撮影監督)


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