杉⽥協⼠監督最新作『彼⽅のうた』予告編解禁。コメント到着。舞台挨拶決定。

杉⽥協⼠監督最新作『彼⽅のうた』予告編解禁。コメント到着。舞台挨拶決定。

杉⽥協⼠による待望の⻑編 4 作⽬にして 12 年ぶりのオリジナル作品『彼⽅のうた』
(英題:Following the Sound)。2024 年 1 ⽉ 5 ⽇(⾦)よりポレポレ東中野、渋⾕シネクイント、池袋シネマ・ロサほか全国順次公開が決定している。この度、予告編を解禁。本作を鑑賞した著名⼈7名からのコメントも到着。公開初⽇の翌⽇ 1 ⽉ 6 ⽇には、池袋シネマ・ロサ、ポレポレ東中野、渋⾕シネクイントの3劇場にて公開記念舞台挨拶を行う。

彼方のうた

■ 映画『彼方のうた』

『彼⽅のうた』は、短歌を原作として製作された『ひかりの歌』『春原さんのうた』を監督してきた杉⽥協⼠にとって、デビュー作『ひとつの歌』以来の 12 年ぶりのオリジナル作品。

助けを必要としている⾒知らない⼈のことを思い、⼿を差し伸べ、丁寧に関係を築いていこうとする書店員の主⼈公・春を演じるのは⼩川あん。そして、春が⾃分⾃⾝と向き合うきっかけとなる雪⼦役に中村優⼦、剛役に眞島秀和。そして、飯岡幸⼦(撮
影)、⼤川景⼦(編集)、⻩永昌(⾳響)、スカンク/SKANK(⾳楽)と、これまでの杉⽥作品を⽀え続けるスタッフが集っている。

▼予告編解禁

春が剛に対し、ある秘密を打ち明けるシーンや、春と雪⼦がキッチンに並んで料理をするシーンなどがおさめられている。

▼鑑賞した著名⼈7名からのコメント

⼤九明⼦(映画監督)
どうやら杉⽥監督は、⾃分の映画の中の美味しそうなお店に朝だろうが深夜だろうがしょっちゅういるらしい。ずるい。
スクリーンの向こうとこちらを⾏ったり来たり。その感覚だけは私たち観客にも許されているからありがたい。だから何度も観たくなるんだと思います。そうやって酔わせてもらっていたけれど。ラスト、雪⼦さんが春さんに向けて⾔うセリフにはっとさせられます。春さん、あなたって⼈はもうホントに。



丘⽥ミイ⼦(⽂筆家)
雪⼦の存在を掬い上げるようにオムレツを頬張る春、春が⾷べ始めるのを⾒届けてから箸を進める雪⼦。重ねられていく⾷事のシーンに、いくつもの優しく寂しい横顔をみた。笑ったらいいのか、泣いたらいいのかわからない顔をしながら⼈が⼈に⼿を差し伸べるとき、差し伸べられるそのとき、はじめて「独り」は「⼀⼈」になるのかもしれない。画⾯の向こうで、街や家や店の中で、互いを縁取り合うように⽣きる⼈々を⾒てそんなことを思っていた。さみしくて、やさしくて、泣きそうになって、笑いそうになって、⾃分も時々こんな横顔をしているのかもしれない、と思った。



⽻佐⽥瑶⼦(ライター、編集者)
春さんの⾜取りや感覚が、ときどき⾃分と重なった。⼈に作ってもらったものを⾷べると、⾃分の存在がたしかめられたような気がした⽇のことを。映画を観終えた帰り道、ふと思い出して窪美澄さんの『夜に星を放つ』を読み返した。
やるせなさみたいなものは拭えないけれど、それでも、友⼈と話したりごはんを⾷べたりしながら、⽣きていくことを私が選ぶ。杉⽥監督の作品を観るとそうしたことをしばらく考えてしまう。



原⽥マハ(作家)
何も語らないことが、すべてを語ることにつながるのだと、本作に教えられた。
書くことで語り尽くすさだめの私には、新鮮な体験だった。

東直⼦(歌⼈)
⼩川あんさんの⼤きく⾒開いた⽬は、こちらをまっすぐに向いているけれど、決してこちらを⾒ていないようで、怖かった。だから、彼⼥が発する優しい声に少し震えた。この⼈の胸の裡(うち)が知りたい。でも⾒えない。周りにいる⼈も震えているのが分かる。
映画の中で主⼈公が朗読する私の絵本『キャベツちゃんのワンピース』は、娘の理解できない⾏動を、あるとき深く受け⼊れる⺟の物語なのだが、これを使っていただいた杉⽥監督の意図が、ラストに来てぐっと迫ってきて胸が強く締めつけられた。
それぞれの孤独な後ろ姿が美しい。


穂村弘(歌⼈)
異様なほど静かな画⾯から、溢れ出した命の輝きが、こちらに向かって流れてくるのを感じていた。



森井勇佑(映画監督)
すごく⾯⽩かったです。映画が始まってから終わるまでずっと⾯⽩かった。張りつめた感覚がずっと持続しているように思いました。これほど持続している映画は稀だと思います。もう2回⾒ましたけど、何度でも⾒たいです。⼈が⼈を気にかけるというシンプルなことが、これほど映画を豊かにさせるのかと、とても驚きました。素晴らしい映画です。

▼公開記念舞台挨拶

公開初⽇の翌⽇ 1 ⽉ 6 ⽇には、池袋シネマ・ロサ、ポレポレ東中野、渋⾕シネクイントの3劇場にて公開記念舞台挨拶を⾏う。杉⽥協⼠監督、⼩川あん、中村優⼦、眞島秀和が登壇予定。


■ 作品概要

映画『彼方のうた』

■あらすじ
書店員の春(25)は駅前のベンチに座っていた雪⼦(45)に道を尋ねるふりをして声をかける。春は雪⼦の顔に⾒える悲しみを⾒過ごせずにいた。⼀⽅で春は剛(45)の後をつけながら、その様⼦を確かめる⽇々を過ごしていた。春にはかつてこどもだった頃、街中で⾒かけた雪⼦や剛に声をかけた過去があった。春の⾏動に気づいていた剛が春の職場に現れることで、また、春⾃⾝がふたたび雪⼦に声をかけたことで、それぞれの関係が動き出していく。春は⼆⼈と過ごす⽇々の中で、⾃分⾃⾝が抱えている⺟親への思い、悲しみの気持ちと向き合っていく。


【監督プロフィール】
杉⽥協⼠(すぎた きょうし)
東京都出⾝。『ひとつの歌』(2011)、『ひかりの歌』(2017)がそれぞれ東京国際映画祭などへの出品を経て劇場公開。『春原さんのうた』(2021)が第 32 回マルセイユ国際映画祭にてグランプリを含む3冠を獲得、第 70回マンハイム=ハイデルベルク国際映画祭ではライナー・ヴェルナー・ファスビンダー賞特別賞を受賞し、他にもサン・セバスチャン国際映画祭、ニューヨーク映画祭、釜⼭国際映画祭、サン・パウロ国際映画祭、ウィーン国際映画祭、FICUNAM、⾹港国際映画祭など世界各地の主要な映画祭を巡り、2022 年に劇場公開。今作が⻑編 4作⽬となる。第 36 回⾼崎映画祭にて最優秀監督賞受賞。


⼩川あん 中村優⼦ 眞島秀和
Kaya 野上絹代 端⽥新菜 深澤しほ 五⼗嵐まりこ
荒⽊知佳 ⿊川由美⼦ ⾦⼦岳憲 ⼤須みづほ 安楽涼
⼩林えみ ⽯原夏実 和⽥清⼈ 伊東茄那 吉川愛歩 伊東沙保
プロデューサー:川村岬 槻舘南菜⼦ 髭野純 杉⽥協⼠
脚本・監督:杉⽥協⼠
撮影:飯岡幸⼦ ⾳響:⻩永昌 照明:秋⼭恵⼆郎 平⾕⾥紗
⾐裳:⼩⾥幸⼦ 阿部勇希 ヘアメイク:齋藤恵理⼦
編集:⼤川景⼦ カラリスト:⽥巻源太 ⾳楽:スカンク/ SKANK
スチール:⼩財美⾹⼦ 宣伝・タイトルデザイン:篠⽥直樹 宣伝:平井万⾥⼦
国際広報:グロリア・ゼルビナーティ 英語字幕:⻑⾕川美樹 増渕愛⼦
アソシエイト・プロデューサー:笹⽊喜絵 ⽥中佐知彦
制作プロダクション・配給:イハフィルムズ 製作:ねこじゃらし
(2023/⽇本/カラー/スタンダード/5.1ch/84 分) ©2023 Nekojarashi Inc.

『彼⽅のうた』公式サイト https://kanatanouta.com/

『彼⽅のうた』公式 SNS https://twitter.com/kanata_no_uta

2024年1⽉5⽇(⾦)より
ポレポレ東中野、渋⾕シネクイント、池袋シネマ・ロサほか全国順次公開

彼方のうた

映画カテゴリの最新記事