映画『海辺の恋人』公開記念舞台挨拶。拍手は人を元気にする力がある。

映画『海辺の恋人』公開記念舞台挨拶。拍手は人を元気にする力がある。

8月26日(土)、シネマート新宿にて、映画『海辺の恋人』の公開記念舞台挨拶が行われた。主演のフミカ、小林優斗のほか、キャストの永岡佑、浜田学、大谷麻衣、そして、いまおかしんじ監督が登壇し、撮影のエピソードを明かした。

海辺の恋人

本作は、夢に向かって悪戦苦闘する30代の男女の恋愛事情をいまおかしんじ監督自身の経験を投影させて描いた珠玉のラブストーリー。

■ 映画『海辺の恋人』公開記念舞台挨拶

▼コロナ禍の時期を経て…いま

冒頭の挨拶で大谷さんは、「久々に舞台の上に立ってこれだけのお客さんがいらっしゃると、コロナ禍で大変だった時期を思い返すと同時に、コロナ禍中は皆さんマスクだったので、やっと皆さんのお顔が見られて、すごく久しぶりの景色を見れたなと思ってとても嬉しい気持ちです。」と喜びの言葉を述べた。

海辺の恋人
大谷麻衣

▼再び主演。心境・役作りは?

いまおかしんじ監督作品に再び主演として参加したフミカさんは、心境や役作りをきかれると、「2年前に、『農家の嫁』のパート1、パート2で 主演を務めさせていただきました。」、「今回3作目ということで、いまおか組の空気感や、いまおかさんの人柄もすごく馴染んでいたので、すごく落ち着いて一緒に過ごすことができました。」と心境を述べた。

海辺の恋人
フミカ

役作りについて、エピソード的に伝えたいことがあると切り出したフミカさんは、「今回の百合子とシンジの役なんですけど、シンジという名前は、いまおかしんじさんのシンジなんです。」、「百合子は過去にいまおかさんが20代後半に経験された恋愛にアレンジを加えたものが、今回の映画なんです。」、「実際に、百合子さんという方が存在していることを撮影前に私は監督から伺っていました。」、「そのことを(キャストの中では)私だけ知っていたので、変なプレッシャーは感じたんです。」と撮影当時の気持ちを明かした。

それを受けて、いまおか監督は、「最初は『高円寺の恋人』というタイトルだったんです。」、「20代の頃は高円寺で彼女と同棲していたんです。」と、自身の過去を振り返った。

▼3年休んだ俳優活動を経て

俳優活動を休んでいた小林さんは、「3年間、人前に出なかったので、お腹がぽっこり出ていました。」、「台本を読んだら服を脱いでいろいろするって書いてあったので、まずいなと思って、7キロぐらい痩せて撮影に臨んで、今日にかけて9キロぐらい戻して、この場に立っています。」と、体重の増減を説明した。

海辺の恋人
小林優斗

▼フミカさんと小林さんのお互いの印象

お互いの印象について質問されたフミカさんは、小林さんに対して「全部うけとめてくれるんだろうなと、最初思いました。」、「(小林さんは)朗らかで穏やか。一緒に時間をともにすることが台本からみても多いのは分かっていたので緊張していました。」、「コミュニケーションも取りやすくて、ほっとして、本当に助かりました。」と回答し、小林さんも「こちらこそ助かりました。」と返答。

海辺の恋人
フミカ

その二人の姿をみた永岡さんが「付き合ってるの?」と冷やかす場面も。

海辺の恋人


フミカさんの印象について質問された小林さんは、「僕は何でも重く捉えてしまうというか、ネガティブなんです。なので(フミカさんは)真逆というか(それが)嘘だとしても、ずっとポジティブで、すごく現場で引っ張ってもらって、本当に素晴らしい座長さんでした。」と撮影時を振り返った。

海辺の恋人
小林優斗

▼いまおか監督の現場に初めて参加して

いまおか監督の現場に初めて参加した大谷さんは、「監督は見たまま飄々とされていました。」

海辺の恋人
いまおかしんじ監督

「初めての方の現場に入る日・自分がクランクインする日には、どんな感じなのかなとか、大丈夫かしら…と思うんです。」、「現場に行ってみたら、(監督は)気さくにディスカッションに応じてくれますし、こうしたらどうでしょう、それいいね、といったやりとりを現場で交わしながら一緒に作品を作ってくださる素敵な監督という印象を受けました。」と感想を述べた。

海辺の恋人
大谷麻衣

▼過去によくいた人

百合子にパワハラ・セクハラを繰り返す先輩カメラマン役の永岡さんは演じた感想を求められると、「本能に忠実に生きてる人物なのかなっていう思いがありました。」、「こういう人物が過去以上に、異物として登場するのが時代を感じました。」、「これはいまおかさんんの自伝的な話だというふうに聞いたのですが、なにかあったんですか?」と問いかけると、いまおか監督は、「ええ、(そういう人は)いましたよ。詳しくは言わないですけど。」と答えた。

海辺の恋人
永岡佑

▼大道芸にまつわるエピソード

大道芸に取り組んだ浜田さんは「練習する時間が4日間あったのですが、4日目の午前中まで回すことができなかったんです。」、「午後になってやっと回り始めて、現場で回した感じです。ただ、あまり(本編では)使われていなかったんですけど。」と当時の苦労を明かした。

海辺の恋人
浜田学

▼制作のきっかけは『ラ・ラ・ランド』

制作のきっかけについて質問されたいまおか監督は、「プロデューサーの方に『ラ・ラ・ランド』やりたい。」、「『ラ・ラ・ランド』をパクッてくれって言われたんです。だからよくよく見ると、『ラ・ラ・ランド』と同じ構成なんです。」と裏話を暴露し、会場を沸かせた。

海辺の恋人

▼拍手が大事

九州の映画祭に参加して、舞台挨拶当日に飛行機でかえってきたいまおか監督は、その映画祭のQ&Aで1時間半ほど厳しい意見を浴び続けたことを話した後に、「今日、ここにきて、映画が終わった時に皆さんに拍手してもらって、すごく嬉しかったです。」、「拍手って大事ですね。拍手は人を元気にする力があるというふうに今日は感じました。ありがとうございました。」と喜びと感謝の言葉で締めくくった。

海辺の恋人
いまおかしんじ監督
海辺の恋人
海辺の恋人

▼『海辺の恋人』

海辺の恋⼈

忘れられない”あの頃“を描くビターな恋愛劇

STORY…
カメラアシスタントの百合⼦(28)と売れない⼤道芸⼈シンジ(32)は海辺の町で偶然出会い、意気投合する。⾦がないシンジは百合⼦の部屋に居候し、いつしか同棲⽣活が始まった。互いの夢を応援しあう⼆⼈だったが、百合⼦は師事していたカメラマンにパワハラされたり、シンジは先輩芸⼈に泣きつかれ借⾦してまで⾦を貸してしまったり、いつも何かうまくいかない。⼆⼈の関係がぎくしゃくし始めたころ、百合⼦は念願の写真展開催にこぎつける。個展会場に遅れて到着したシンジが⽬にしたのは懐かしい出会ったばかりの頃の⼆⼈の写真だった…


フミカ ⼩林優⽃
永岡 佑 浜⽥ 学 ⼤⾕⿇⾐ しじみ 丸 純⼦(友情出演)
古藤真彦 伊藤和哉 中嶌駿介 池⽥結々 明⽯ゆめか
監督︓いまおかしんじ 脚本︓宍⼾英紀
企画︓利倉 亮 郷 ⿓⼆ プロデューサー︓江尻健司 北内 健 アシスタントプロデューサー︓⽵内宏⼦
撮影︓吉⽥淳志 録⾳︓岩間 翼 装飾︓⿂住和伸 編集︓桐畑 寛 助監督︓上野貴弘 制作担当︓⼭⽥剛史
メイク︓五⼗嵐 千聖 ⾐裳︓⼩野魁⼈ フミカスタイリスト︓中村もやし スチール︓千葉朋昭 ⾳楽︓宇波 拓
整⾳・⾳響効果︓藤本 淳 キャスティング協⼒︓関根浩⼀ 営業統括︓堤 亜希彦 制作︓レジェンドピクチャーズ
配給宣伝︓ムービー・アクト・プロジェクト 配給協⼒︓ミカタ・エンタテインメント
2023年/⽇本/89分/カラー/ステレオ/R-15作品 ©2023「海辺の恋⼈」製作委員会

公式サイト https://www.legendpictures.co.jp/movie/umibenokoibito/

8月25日(金)より、シネマート新宿 他にて全国順次ロードショー

海辺の恋人

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